月鏡徒然草・24年01月
京都アニメーション放火事件に見る、日本の二極化社会(2024年1月28日)
京都アニメーションを放火した青葉真司被告の件です。
京都地裁は青葉被告に死刑判決を言い渡しました。
ま、当然の判決です。
自分勝手な理由で36人もの命を奪った人間を
税金を使って生かしておく必要はありません。
青葉被告側は控訴するようですが、
死刑は免れないので素直に受け入れた方が良いと思います。
それよりも、自分の行った罪に真剣に向き合い、
あと残りの命で出来る限りの贖罪をした方が良い
です。
それでも、被害者側関係者の心の傷は癒えないと思いますが、
青葉被告が未練がましく生き続けるのは、
更に心の傷を深くするだけなので、
覚悟をするべきなのです。
青葉被告は確かに生い立ちは悲惨で、
そのまま恵まれることのない人生を送っていきました。
それに活路を見いだしたのが、
アニメやゲームの世界で、
自身もライトノベル作家になりたかったのだと思います。
しかし、
その選択ほど自身を不幸せにするだけだと言うことを、
残念ながらこの人間は知ることが出来ません
でした。
ライトノベル作家になればお金も入るし、自身が評価され、
名声も入るので、やっと救われると思ったのかもしれません。
しかし、この業界の現実はそうでなく、
青葉被告の投稿した小説とやらは
全く読まれずにシュレッターゴミになっています。
絵画と違い、小説は長い時間をかけて読まないと評価が出来ません。
そのため、最初の部分でふるいをかけていくつかの作品に絞ってしまうのです。
そこで
判断基準になるのが、
ネームバリュー
で、(ネットや自費出版などで)ある程度名前が通っているか、
通って無くても有名作家の先生の推薦があるか、
有名サブカルチャー専門学校を優秀な成績で出ているか、
有力者のコネクションがあるかなどで線引きされてしまいます。
青葉被告の場合、一応ネットでブログなどをやっていたようですが、
知名度はそこまで確保されてなく、
「誰だ?こりゃ。」と思われただけです。
こうして、
青葉被告の小説は全く読まれず、闇に葬り去られたのです。
なので、青葉被告の小説の内容をパクりようもない
のです。
青葉被告の本当にやるべきことは、
ちゃんとした会社に就職して、
しっかりお金を稼ぎながら、
ネットなどで短編小説などを公開していき、
自身の小説を売り込み、
土台を固めることだったのです。
青葉被告の小説が素晴らしいものなら、
ネットの中では正当に平等に評価がされたはずです。
そこを飛ばして安易な方向を選んだからこそ、
更に不幸な状況になってしまった
のです。
ただ、いくら青葉被告の生い立ちが悲惨でも、
人を殺して良い理由などなく、
同情の余地もありません。
しかし、
今の日本の社会構造をこの青葉被告の事件を通じて、
我々は見直していかなければならない
のです。
よく、「日本人は曖昧だと諸外国人から軽蔑されている」
と言う日本人評論家がいますが、
これは外交など一部分だけで、
実際は、「白か黒か」「0か100か」「人気か人気で無いか」
「高いか安いか」「うまいかまずいか」「権力者か庶民か」と、
はっきりと二分化して評価しやすい国民性と言えます。
なので、
外国人から日本人は、
「レイシズム(人種差別主義)」と言われるのです。
確かに
欧米社会は、勝者と敗者で区別をつけますが、
その一方で、敗者復活ができる社会の仕組みになっています。
例え、敗者でも勝者にはない強みがあれば、
その点は評価されるのです。
しかし、
日本は敗者は敗者のままで、
救われることがありません。
それは本人だけでなく、末代まで続くという悲惨な状況です。
この二極化した日本社会を解体しないと、
第二の青葉、第三の青葉とどんどん、
性格がねじ曲がった人間が出てくるだけだと思います。
大きい川に立って咲き続ける花(2024年1月25日)
今回は、幸福の科学元総裁、
故・大川隆法氏の長男、
大川宏洋(ひろし)氏が名誉毀損の疑いで逮捕された件です。
全国紙には殆どこの報道はなく、
私がこのことを知ったのは、ネットニュースです。
今は能登地震や政治資金裏金問題など、
大きなニュースが重なっているとは言え、
ネットで有名な人物の逮捕のニュースでも、
マスコミではこんな程度の話題でしか無い
のだと思います。
ただ、この事件、
大川氏が誰(女性だと言うことしか分かりません)の何を名誉毀損したのか、
全くもって不明で、
色々な記事を見てもよく分かりません。
SNS上でも憶測ばかりで、これと言ったものはありません。
これは裏事情がありそうですが、
憶測情報に対してあれこれ言うべきではないので、
事件自体のことを論評することは差し控えます。
で、大川宏洋氏自身に対する私のスタンスですが、
元々はこの人物に対して批判も肯定も何もしていませんでした。
昔は影響力のある父親と一線離れた物の考えで、
それなりに説得力がある人物だと思っていました。
幸福の科学は国内信者が2000万人以上いると発表していますが、
この数字は創価学会などよりも多く、
そうだとすれば、
同宗教団体支持の幸福実現党の方が、
創価学会支持の公明党より議員数が多くなければ辻褄が合いません。
つまり、この信者数は明らかに盛っており、
実際の推定信者は数十万人とされています。
つまり、父親の故・大川隆法氏は単なる自身の見得と、
自己実現のために宗教を開いた、
ペテン師だと言えます。
そんな父親に対して反感の念を持っていた、
宏洋氏は「何か変えてくれる。」とも期待していたくらい
です。
しかし、ネットで有名になるにつれおかしくなっていき、
奇行が目立つようになりました。
そして、今回の逮捕劇に繋がったわけです。
大川宏洋氏は父親は勿論、故・大川隆法氏で、
家庭は恵まれていたのは想像にかたくありません。
コンプレックスは言動を見れば分かるのですが、
大川宏洋氏は父親知名度に対して、あまりちやほやされなかったこと、
人気者になれなかったことです。
社会人になってからは、
大川宏洋氏は水商売等を転々と行い、
その後、経営者、つまりトップになっています。
大川氏は社会人になってからまともな仕事をしていなく、
実質、特定の人物の下について働いたことが少ないのです。
そんな中、ユーチューブに進出し、
特定の人物批判で大きな支持を集めたのです。
こう言った経歴の物が人々から賞賛を浴びると、
勘違いして「自分が一番偉い、自分の言うことが正しい。」
と言う思考に陥ってしまいます。
実際のネットの影響力はテレビや新聞に比べてかなり小さい
ことは
この日記で何度も書きました。
ネットは、
●チャットなどで投稿すると、画面上に載るのでレスポンス率が高い。
●レスポンスが日本各地から来るので、
人数が少なくても広い支持を集めていると勘違いしてしまう。
●数字が操作できる。
(これは自身の意思に関係ない場合もあり、
特定の人の支持を上げたいと思っている人または組織が勝手に上げてしまう。)
●自身の支持と関係ないアクセスやチャンネル登録、フォローなどが結構多い。
ネット歴の少ない人は知らないと思いますが、
はっきり言って、田代砲などのスクリプトを使えば、
アクセスの操作は容易くできてしまいます。
◆例に挙げれば、
とある嫌われている初老女性タレントのダンスを載せたティックトック再生数が、
億単位になっていることなど。
(嫌いなタレントの動画を日本国民ほぼ全員が見るわけありませんので、
これは数字は明らかにおかしいと分かります。)
大川宏洋氏は父に代わる宗教指導者になってしまったと勘違いしてしまいました。
そうなると、
豊臣秀吉やヒトラーのように、暴走が始まり、
手が付けられなくなって自滅してしまう
のです。
そんな人物の心の隙にうまく切り込むのが得意なのが、
立花孝志執行猶予犯罪者で、
彼のその恐ろしい才能は「天才だ」と認めざるを得ません。
二人とも立花氏にうまく丸め込められてしまいました。
大川宏洋氏は政治家女子48党(現・みんなでつくる党)の
大津綾香氏の秘書をしたことがあるのですが、
これも立花氏が関与しているのは間違いありません。
その後の大津氏と立花氏のゴタゴタで立花氏と大川宏洋氏の間に亀裂が入り、
大川宏洋氏は立花氏批判に反転したのだと思います。
(さすがの立花氏もうまくコントロールしきれない場合もあるのです。)
その場合、立花氏が行うことは実力行使で、
今回の大川宏洋氏逮捕に立花氏らの何らかの意思が動いたのかもしれません。
能登半島の問題と、被災者に対する心の持ち方(2024年1月21日その1)
能登地震は発生から20日経ちますが、
未だに行方不明者が多く、
インフラの復旧もなかなか出来ません。
高齢者が多く、過疎化が進んでいる地域なので、
逃げ遅れも多く、
救助に向かう方々も年齢が高く、
思うように行かないのが現状なのだと思います。
交通も不便で、狭い道路も多く、
高速道路も輪島市の中心地手前までしか整備されてなく、
能登空港も市街地から遠い不便な場所にあります。
鉄道に至っては最悪で、
半島中央部の穴水町までしか路線がなく、
輪島も珠洲も今はレールが繋がっていません。
鉄道の廃線が相次いでいた時から能登半島は問題を抱えていたと言えます。
その時に何とか財政出動をして色々手を打っていたら、
今回の地震の被害ももう少し少なかったのかもしれません。
〜〜〜〜〜
富山県滑川市の水野達夫市長が、
黙々と被災者のために炊き出しの準備を行っていました。
市長は市の関係者に何も告げず、
完全にプライベートで行動していました。
たまたま市長を見かけた人がSNSにアップして知られたのですが、
このままだったら、誰にも知れ渡ることもありませんでした。
市長が黙って個人的にボランティア活動を行っても、
選挙になんらプラスになりません。
それでも被災者のために無言で行う姿勢に、
この人の人間性を感じます。
本来、被災者救援とか援助とかはこういったものではなくてはなりません。
どこかの政党党首のように被災地の視察に行ったまでは良かったのですが、
自分も被災者に配られている炊き出しの食事を食してしまったり、
どこかの迷惑系ユーチューバーや私人逮捕系ユーチューバーのように、
物見遊山に被災地に行き、災害救助活動の邪魔しに行った者もいます。
それでも、まだこれらの人物は一応、
被災者の気持ちも考えていたのでまだマシな方
です。
一番最低最悪なのが四国の方にあるリサイクル業者社長の行動
で、
義援金額を自身の承認欲求に利用した挙げ句、
義援金額で他の人(ユーチューバー)にマウントを取るという、
人として絶対にやってはいけないことをこの人物はやりました。
しかも、この社長の振り込んだ義援金の主な使途は、
海外難民救済が主目的で、
被災地には殆ど行かないというものです。
勿論、海外難民救済も重要なのですが、
それに対するこの社長の言い訳が酷く、
結局この人物は自分以外のことは何も考えていないことが分かります。
更に、他のユーチューバーに、
「地震当日にライブをやるのは信じられない。不謹慎だ。」とか言いながら、
自分も次の日には既にライブをやるという、
矛盾した行動を平気で行っています。
他のユーチューバーに偉そうにそう言うのなら、
最低でも半年はライブをやることを自粛するべきです。
まあ、何れにしても、こう言った災害が起きたとき、
被災者の立場で物事を考えられるか、
自分のことしか考えないかで、
その人間の人間性というものが分かる
と思います。
誤解情報が流布している新NISA制度(2024年1月13日その1)
とうとう今年1月から新NISA制度が始まりました。
これに伴い、ネット内には色々な情報が出回っているのですが、
中には誤情報が混ざっています。
我々はそれに惑わされずに投資をするべきです。
先ず、最初からおかしいのは、
「NISAはやる。」と「NISAはやらない。」と言う意見や情報です。
NISAは少額投資の非課税制度のことで、
金融商品ではありません。
基本、投資をすると運用益に約20%の税金がかかります。
折角、利益を上げても税金で徴収されてしまうのです。
(これが申告徴収、源泉徴収関係なく。)
なので、NISAの制度は利用するとかしないで言えば、
絶対利用した方がお得なのです。
で、ユーチューブによく見られるのが、
「50歳代60歳代はNISAはやらない方が良い」と言うタイトルの動画です。
内容は正しい部分もありますが、
題名だけで見ると勘違いする人が出てしまいます。
ユーチューブでこう言った情報を流している人は、
運営側から収益を貰って動画を出しているので、
「視聴者を誤解させる情報を流すな」と言いたい
です。
逆に、先に書いた通り、収益を最大化するために、
50歳代60歳代こそ、課税口座ではなく、NISAを利用した方が良い
のです。
案の定、あまりNISA制度が分かっていない視聴者から、
「やはり危険なので、NISAはやらないことにしました。」とか言う、
とんちんかんな書き込み意見が散見されています。
更に酷いのは、
「投資でアメリカに金が流れるように日本政府はNISAを推し進めている」
と言う、全くでたらめの書き込みも見られます。
これは中国などの工作書き込みの疑いが強いです。
NISAは日本株や日本の債券なども利用できるので、
アメリカにお金を流す目的ではないことが容易に分かります。
逆に投資がこのまま萎縮すると、
いつまでも日本の景気は回復しません。
せめて投資をしないのなら、消費をするべきであり、
貯金に貯蓄(企業は内部留保)するのは、
生活資金だけにしておくべきです。
リスクはNISA制度ではありません。
運用する金融商品や銘柄の方なのです。
NISAは使える金融商品が限られていて、
上場株式か投資信託など比較的安定的な金融商品などで、
リスクの高いFXなどには使えません。
(FXや仮想通貨での運用は私も薦めません。)
NISAの話にFXが出ること自体、間違いなのです。
そして、投資信託ですが、
投資信託は投資家と契約した販売金融機関が信託銀行にお金を預け、
運用会社の指図の元、
信託銀行が運用するものなので、
我々素人個人があやふやな判断をして運用する商品ではありません。
運用会社の運用指図はプロの指図なので、
基本的に運用失敗する可能性が低いと言えます。
そのため、
短期的に見れば、
損失が伴うことが多いのですが、
長期的に見れば運用益が出ることが殆ど
です。
これは、運用会社は運用益の向上を目指して運用を考えているからです。
一方、我々投資家が気をつけるべきことは、
一つの銘柄を沢山購入しないことです。
一つの銘柄ばかり購入してしまうと、
その銘柄が損失した場合、
多くの損失が発生してしまうからです。
そのため、色々な時期の銘柄、
色々なポートフォリオの銘柄を組み合わせて購入し、
リスクを分散する必要があります。
それを踏まえた上で、余裕資金内で投資する分には何ら問題はありません。
そして、長さですが、
人生100年時代と言われている昨今では、
50代、60代からでも全然パフォーマンスを出すことが出来ます。
銘柄と、世界情勢にもよりますが、
3年くらい投資信託を持っていれば、
大体プラスになります。
なので、余命宣告を受けている方でない限り、
NISA制度を利用して投資しても問題ありません。
とは言え、この日記をご覧になっている方は、
川柳五七がいい加減なことを言っているだけだと思っているかもしれません。
ちなみに私は数百万(具体的金額は書けません。)の投資で
100万円以上運用益をあげています。
(ここ数日間は日本株が急騰していますが、
それにより、運用益がたった3日で10万円以上出ています。)
ただ一方で、購入後最大、300万円の投資で、
30万円程度の損失も受けています。
ただ、その損失も長く持つことで、
だんだん損失が減っていき、今はプラスに転じています。
それでも信用されない方は、
1万円程度で数年投資してみると良いかと思います。
松本人志氏はこのまま消えてしまうのか?(2024年1月13日その2)
松本人志氏の芸能活動休止が話題になっています。
これは松本氏の性加害問題の記事を出した週刊文春を訴え、
戦うためとされています。
松本氏が実際に性加害をしたのかどうかは法廷で明らかになることなので、
我々は静観するだけです。
松本氏は現在60歳です。
この年齢での休止は事実上、芸能界引退と言っても過言ではありません。
松本氏の腹の内は芸能界を休止しても「戻れる」とか、
「テレビや舞台で干されてもネットがある。」と言う考えなのかもしれませんが、
松本氏はネット内の評判があまり良くない
ので、
思い通りにはいかないと思います。
ダウンタウンは大体25年前前後が絶頂期でした。
その頃はどのテレビチャンネルをまわしても二人を見ない日は無い程でした。
なお、ダウンタウンのファンには申し訳ございませんが、
私はダウンタウンが嫌いでした。
特に浜田雅功氏の傍若無人な汚い言葉でのツッコミが不愉快で嫌いだったからです。
それでもなんとか見られたのは、
松本氏のひょうひょうとしたボケで中和していたからです。
なので、当時は浜田氏に対して松本氏はさほど嫌いではありませんでした。
では、今はどうかというと、全く逆で、
浜田氏司会の番組はよく見るのに対し、
松本氏が司会の番組は殆ど見ていません。
浜田氏はカメラの回っているところでは激しい言葉でツッコミを入れたり、
年上の芸能人を叩いたりしていますが、
オフの時はすごく真面目で礼儀正しい人物
だという事を知ったからです。
(OFFだと年下のADにも「さん」付けで呼び、敬語で話すくらいです。)
故・志村康徳(志村けん)氏も、生前それを知っていたので、
彼のツッコミを甘んじて受け入れていたのです。
それに対し松本氏はご意見番みたいになり、
鼻につくようになりました。
ネットで松本氏が嫌われているのも、
彼のその鼻タカな性格からきているのだと思います。
まあ、それはダウンタウンの冠番組の、
「ごっつええ感じ」が急遽ヤクルト戦に差し替えられ、
松本氏が怒り狂い、
番組を強引に終了させた頃(1997年)くらいから出ていましたが・・・。
ダウンタウンは吉本ではかなりの力を持っており、
後輩で同年代の板尾創路氏が少女に淫行をした事件では、
芸能界引退でもおかしくない中、
板尾氏を庇って、謹慎程度で手打ちにしました。
ただ、これは1990年代当時だからであり、
コンプライアンスが厳しくなった現代では、
性犯罪にたいして吉本興業側も寛容でいられなくなっています。
今回の問題で仮に松本氏に性加害の事実があった場合、
昔のように「もみ消す」ことは不可能です。
松本氏がこのまま消えないよう祈るばかりです。
正月から能登半島で地震を起こさなくても・・・。(2024年1月2日)
明けましておめでとうございます。
今年もたわたわのぺーじを宜しくお願いします。
・・・と、言っている最中、能登半島で大地震が起こりました。
被害に遭われた方にはお見舞い申し上げると共に、
安全な場所に避難して頂きたいと思います。
さて、能登半島はユーラシアプレートと北米プレートの境目近くにあり、
結構活断層が集中しています。
そのため、地震が起きやすくなっています。
今回の地震はマグニチュード7.6で、
最大震度は6強というかなり強い地震です。
今回の地震は横方向に大きく長時間揺れる地震で、
私の住んでいる埼玉県でもゆーらゆーらと気持ちの悪い揺れをしました。
時間も長く、これ以上続いたら乗り物酔いのようになってしまったところです。
東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)は縦方向に激しく揺れた地震のため、
あまり倒壊した建物はありませんでした。
(倒壊建物の大部分は津波による被害。)
しかし、今回のような横方向の大きな揺れは、
共振が起きやすく、建物が壊れやすいと言えます。
勿論、縦揺れも激しく物が揺れるのですが、
地球には重力があるため、下方向は重力との合力になるのに対し、
上方向は重力を引いた力になります。
そのため、底面に接している部分が脆弱でない限り、
壊れにくいのです。
それに対し横揺れの場合、左右の揺れそのままが力になるため、
底面の支えが左右の揺れで支えきれずに壊れたり、
底辺の粘着が弱ければ倒れてしまいます。
これが机に置いてある物なら、
揺れが長ければ長いほど、ずるずる左右にずれていき、
最後は机から落ちてしまいます。
そして、今回の地震はまだはっきりとはしていませんが、
専門家の意見では比較的地表に浅い部分で起きた、
逆断層のずれの地震と言われています。
弊サイトの「地図のページ」で使った図の流用で申し訳ございませんが、
正断層と逆断層の図です。
正断層のずれと逆断層のずれの違いは、
正断層が断層に生じた斜面にそって、
上盤がずるずる滑り落ちるようなずれに対し、
逆断層のずれは、斜面に沿って上盤がすりあがるようなずれを言います。
逆断層のずれは上に海水があった場合、
押し上げられた上盤によって海水が持ち上げられるので、
津波になりやすい地震になると言えます。
そして、厄介なのは、
ズレた上盤が上面に行くほど突き出たようになるため、
これが次第に崩れていきます。
その時にまた地震が発生します。
なので、今回の地震が逆断層における地震だった場合、
しばらく余震が続く可能性があります。
月鏡徒然草・23年11月〜12月
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