日本製鉄鉱滓線1
北九州市の戸畑区と八幡区を結ぶ、
謎の電化路線があります。
貨物専用線で旅客運用が無い上に、
構内鉄道扱いで、鉄道会社の路線ではないので、
資料に乏しい路線です。

(戸畑方向)
JR鹿児島本線の九州工大前駅の東方400メートル程の場所です。
掘割に謎の単線の鉄道路線が通っています。
この線は日本製鉄の鉱滓線(愛称・くろがね線)という貨物専用路線です。
元々は鉱滓(こうさい=スラグ)を運ぶために造った路線ですが、
現在は専ら製鉄製品の輸送に使っています。
なお、この線は何と600V直流電化もされています。

(戸畑方向)
JR鹿児島本線の下を交差する鉱滓線です。

(戸畑方向)
鉱滓線は単線ですが、昔は複線だったため、
線路用地が複線分あります。
かつてもう1線あった場所には太い鋼管が通っています。

(戸畑方向)
鉱滓線には一般道の踏切は無く、
掘割か盛土、高架区間、トンネルで構成されています。

(八幡方向)
線路は真っ直ぐ続いています。

(八幡方向)
周囲は市街地で住宅ばかりですが、
木々に挟まれた区間もあります。

(戸畑方向)
架線柱は鉄製で錆びています。
鋼管は所々2本出ているところがあります。

(八幡方向)
横の鋼管は潜ったり出たりしています。
鋼管が出ている場所の下にはガードがある場合が多いです。

横の鋼管の近くにあった注意看板です。
鋼管に何が通っているのか分からないのですが、
異常があると、煙や臭いが出る恐れがあるようです。

鋼管の下の柵には、
220kV日鉄戸畑線11番マンホールの表示看板がありました。
看板は戸畑共同火力株式会社になっていますが、
今は九州共同発電株式会社になっています。
同発電会社の戸畑共同発電所は日本製鉄の戸畑地区内にあります。
なお、日鉄戸畑線は九州共同発電の戸畑共同発電所から、
スペースワールド駅近くになる、新日鉄東田変電所に繋がっています。

線路沿いにあった、地域案内板の地図です。
鉱滓線も描かれています。

地図には新日本製鐵鉱滓線と書かれていました。
取材時は既に新日本製鐵から日本製鉄に社名が変わっていたのですが、
特に修正されていませんでした。

線路と、数本ある鋼管です。

鉱滓線と交差するガードには、
NIPPON STEELの看板とガード(橋)の名前が書かれています。

鉱滓線の上に架かる陸橋には、
「くろがね線」と書かれています。
現在は鉱滓線より、くろがね線という呼称の方が一般化しているようです。

こうやって撮影すると、線路に鋼管が走っているように見えます。
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