メインからフィーダーへ・富山地鉄不二越線

※路線概要は「メインからフィーダーへ富山地鉄上滝線1」をご覧下さい。

11(T61)、南富山(みなみとやま)Minami-Toyama


富山地方鉄道数少ない終日有人駅で、島式2線の駅です。
駅舎は古い駅ビルで、1階に改札口と待合室があります。
駅ビル自体、特にテナントは無く、
南富山運転区詰所、富山地鉄の研修所、動力車操縦者養成所など、
富山地鉄関係の施設になっています。
改札口とホームは構内踏切で結ばれており、
富山市内電車線の南富山車両区への引上線と、
不二越線の電鉄富山駅方面の線を渡る形になっています。
駅ビルを出た所に市内電車線の南富山駅前電停があり、
電停と駅ビルとは屋根で繋がっているので、
雨天の乗り換えに傘をさす必要はありません。
電車の本数は不二越線が1時間に1本なのに対し、
市内電車線は8本もあるので、
不二越線利用客より市内電車線の利用客の方が多くなっています。
そのため、市内電車線のりばは乗車待ちの乗客がかなりいるのですが、
不二越線の改札口は閑散としています。
南富山駅は歴史が少し複雑で、
大正3年、
富山軽便鉄道が(国鉄の)富山駅から笹津駅間を開業した際、
堀川新駅として開業したのが最初です。
(位置は今の不二越線ホーム)
そして、大正10年に堀川新駅の隣に富山県営鉄道が、
南富山駅を開業しました。
(位置は今の不二越線ホームよりやや東側)
富山軽便鉄道から富山鉄道を経て、
富南鉄道になった昭和8年に堀川新駅から笹津駅間を廃止したのですが、
まだこの時点では、
富南鉄道と富山県営鉄道は駅も駅名も別々で、
直通運転もしていませんでした。
富南鉄道は昭和16年、
富山県営鉄道は昭和18年に富山電気鉄道(富山地方鉄道)と合併しました。
この数ヶ月後に南富山駅を堀川新駅に統合し、
駅名を南富山駅に変更しました。
それと同時に元・富南鉄道の富南線と、
元・富山県営鉄道の立山線との直通が開始されました。
昭和44年に路線名は変わっていますが、
昭和18年の南富山駅統合で、
ほぼ今と同じ形態になりました。
なお、昭和25年~27年にかけて、
南富山駅と地鉄笹津駅間が復活したのですが、
笹津線は市内電車線と直通運転をしたため、
富南線~不二越線は全く運行形態の変化はありませんでした。


南富山駅を出ます。
直ぐ市内電車線が左手に分かれていき、
県道43号線と交差します。


線路の左脇に、
市内電車線のき電線等が並行してあります。


市内電車線のき電線等は、
南富山車両区の検車庫用配電線CVT1回線3線1組と、
正き電線・負き電線それぞれ2本の構成になっているようです。
き電線が2本なのは、
千歳変電所にトラブルがあったときに補完できるようにしているからです。


市内電車線の南富山変電所を左手に見ると、
右カーブです。
ちなみに、市内電車線の変電所はこの南富山変電所と、
千歳変電所(地鉄ビル前電停北側のゴールデンボウル横)、
奥田変電所、城川原変電所の4カ所です。


カーブが終わると左手に道路が併走します。


県道179号線と交差します。


いたち川を渡ると、左カーブです。

12(T60)、大泉(おおいずみ)Oizumi


片面1線の駅です。
駅の東側に株式会社不二越の南・自動車門があります。
また、市営住宅やショッピングモールもこちら側にあります。
付近は住宅地ですが、
ショッピングモール東側にある中市バス停は、
15~20分に1本程度富山駅方面行きのバスがあるので、
1時間に1本しかない不二越線を利用する人は少ないです。


大泉駅を出ると、すぐ県道3号線と交差します。


木々に囲まれて分かりにくいですが、
右手には用水路が流れています。


右手は株式会社不二越の工場になります。


不二越の工場が続きます。
富山の市街地の中、かなりの敷地面積があります。


不二越の工場の反対側も中小工場が点在しています。


宗教施設で左手の道が途切れます。


左手が富冷の工場になると、不二越駅です。

13(T59)、不二越(ふじこし)Fujikoshi


工具、ロボットメーカーの株式会社不二越(商標はNACHi=那智)の最寄り駅で、
片面1線の駅です。
左手は月極駐車場、右手はスーパー銭湯の駐車場に挟まれています。
駅前にはスーパー銭湯の満天の湯があります。
駅名は不二越ですが、一番近い株式会社不二越の北門は、
南東に250メートル弱離れています。
富山軽便鉄道が大正3年に開通した時点では
不二越の工場も何も無かったので、
「山室」と言う駅名でした。
不二越の工場は昭和初期に出来たのですが、
駅名変更は昭和32年でだいぶ後になってからです。


不二越駅を出ると、県道6号線と交差します。


右手は石金夢の森公園です。
不二越駅~栄町間は0.4㎞なので、あっという間です。

14(T58)、栄町(さかえまち)Sakaemachi


平成が終わる直前の平成31年3月に出来た、片面1線の駅です。
駅の東側に富山県立中央病院があります。
中央病院は昔からあったのですが、
最寄り駅は稲荷町であまり便利では無かったので、
この駅を新設しました。
とは言え、不二越線は本数が少ないので、
便利になったとは言い難いです。
病院の最寄り駅なので、
最初からホームへの通路はスロープになっていて、
バリアフリー化されています。


栄町駅を出ます。左カーブになります。




国道41号線と交差します。
結構幅の広い道路です。


前方に稲荷町鉄道基地が見えてきます。


鉄道基地を見ながら左カーブを曲がると、稲荷町駅です。

14(T02)、稲荷町(いなりまち)Inarimachi


稲荷町駅は扇状に広がった構内になっていて、
北側に本線のホームが、南側に不二越線のホームがあります。
本線のホームは相対式2線ですが、
不二越線は片面1線のみになっています。
また、栄町駅寄りから鉄道基地に接続する渡り線があります。
この渡り線は普段使っていないようですが、
不二越線から直に鉄道基地に車両を入れる場合に使います。
双方ののりばの間には鉄道基地の線があるので、
本線のホームとは地下道で接続されています。
なお、駅舎は不二越線ホーム側にあります。

穀倉地帯を抜けて・富山地鉄本線20

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