大幹線の残照・北鉄石川線1

北陸鉄道石川線は、野町駅から鶴来駅までの13.8qを結んでいる路線です。
かつては石川線と直通していた金名線を合わせると、
白山観光の一大路線で、かなりの観光客で賑わっていました。
しかし、モータリゼーションによる利用客の減少や、
施設の老朽化、災害などが重なり、
加賀一の宮駅以南の金名線が廃止され、
平成21年には鶴来駅〜加賀一の宮駅間も廃止されてしまいました。
現在の区間は金沢の近郊路線のような感じで、
新興住宅地や学校もあり、ロケーション的には悪くはないのですが、
ターミナルが野町駅と言う中途な位置なのが欠点で、
中心地の片町や香林坊でも1〜1.5q、
金沢駅になると3q以上離れていて、
それらに行くにはバス乗り継ぎが必須で便利ではありません。
中心地や金沢駅までなんとか結べば、浅野川線並みの利用客になると思われるので、
将来に期待したいところです。
なお、浅野川線の急行に対し、
石川線も準急(押野、野々市、曽谷、小柳の各駅のみ通過)が走っていたのですが、
やはり各駅の利便性を図るため、現在はすべて各駅停車になっています。



(加賀一の宮駅〜鶴来駅間は2006年8月取材撮影、
鶴来駅〜野町駅間は2019年1月取材撮影です。)

19、加賀一の宮(かがいちのみや)Kaga-Ichinomiya


加賀一の宮駅はその名の通り、
加賀一の宮である白山比刀iしらやまひめ)神社の最寄り駅になっていました。
駅舎は古くて重厚な感じですが、
この建物は廃線後も残されています。
白山比盗_社はこの駅跡から少し登ったところにあります。
また、獅子吼(ししく)高原も比較的近いです。


加賀一の宮駅から見た車止め方向です。
かつては金名線の白山下駅まで路線が続いていました。
なお、金名線と言う路線名は、金沢の「金」と名古屋の「名」を合わせたもので、
当初は金沢と名古屋を結ぶ壮大な計画で建設された路線でした。


ホームは晩年、片面1線でしたが、
かつては相対式2線だったようです。


加賀一の宮駅を出ます。すぐカーブです。


手取川の河川沿いを走ります。
前方は水道橋と国道157号線の山上郷大橋です。


手取川と手取川七ヶ(しちか)用水に挟まれます。
ここは現在、道路になっています。


荒れ地の中を走ります。


前方に送電線が見えてきます。


直線になります。
ここら辺からは現在も線路跡が残っています。


道路と並走します。


つるぎ病院が見えると中鶴来駅です。

18、中鶴来(なかつるぎ)Naka-Tsurugi


片面1線の駅でした。
つるぎ病院のすぐ前にあり、患者の利用があった駅だと思われます。


つるぎ病院の駐車場横を走ります。


カーブを曲がります。


手取り七ヶ用水を渡ります。


(鶴来駅方向から撮影)
2019年の手取り七ヶ用水の橋梁です。
横にもう一つガーダー橋がありますが、
これは能美線の廃線跡です。


上の写真と同じ場所で、同じ2019年に撮影したものですが、
中鶴来駅方向から撮ったものです。
左手に本鶴来駅がありました。
本鶴来駅は能美線のみの駅で、石川線には駅がありませんでした。
左に写っている倉庫の建物は、かつての本鶴来駅の駅舎だった建物です。


すぐに左カーブです。


上の写真の13年後です。今はここが車止めになっています。


カーブが終わると鶴来駅です。

大幹線の残照・北鉄石川線2

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