山岳リゾートへの道・アルピコ交通上高地線１

山岳リゾートへの道・アルピコ交通上高地線１

アルピコ交通上高地線（松本電鉄上高地線）は、
松本駅から新島々駅までの１４．４㎞を結んでいる路線です。
この路線は筑摩電気鉄道（※１）が電源開発目的に大正１１年に開業した路線で、
松本電気鉄道を経て今のアルピコ交通の路線となっています。
社名が２回変わっているので、
複雑な歴史があるように思えるのですが、
実は一直線な歴史であまり変化はありません。
（大きな変化は昭和３０年に路線名を島々線から上高地線に変更したことと、
昭和５８年の新島々駅～島々駅間の廃止したことくらいです。）
筑摩電気鉄道は昭和７年にそのまま松本電気鉄道に社名を変え、
その後、鉄道事業が下火になってくると、
バス事業を拡大していきました。
（このことにより、鉄道よりバスの方がメインの事業になりました。）
平成１２年に松本電気鉄道のグループ会社を、
アルピコグループ（※２）という名称にし、
松本電気鉄道もアルピコグループの一員になりました。
アルピコグループ各社の株式を一元管理する持ち株会社、
アルピコホールディングスが発足された後、
バス事業拡大時に傘下にしたバス会社と松本電気鉄道が、
平成２３年に一つに合併して発足したのがアルピコ交通です。

とは言え、地元は兎も角、
県外では「アルピコ交通/アルピコグループ」というとバス会社のイメージしか無く、
鉄道路線を保有していることが感覚的に分かりにくいため、
今でも「松本電鉄」と言う名称も併用して使っています。
（特に上高地線がバス路線でないことを区別するときには松本電鉄を使う。）

※１＝筑摩（ちくま）とは松本から麻績/筑北にかけての地域を言います。
ただ、松本市内の地名は「つかま」と読みます。
なお、千曲川（信濃川の上流部の別称）は筑摩川とも書きます。

※２アルピコはアルペンコーポレーション（AlpineCorporations）から来ています。

１４（ＡＫ１４）、新島々（しんしましま）Shin-Shimashima

新島々駅は新島々バスターミナルの脇に乗り場があります。
バスターミナルらしく駅前は広々していています。
また、国道１５８号線を挟んだ反対側には、
バスの車庫もあります。
電車と上高地方面のバスは連絡していて、
観光客の往来が激しいです。
その一方、駅前には殆ど民家が無く、
バス乗り換え客以外の利用客は殆どいないと思われます。

新島々駅の車止め側です。
昔は１つ先の島々駅まで路線がありましたが、
昭和５８年の台風１０号で不通となり、
復旧されること無く、廃線となりました。
ただ、台風１０号以前に、
バスターミナルが新島々駅に移転していたので、
どちらにしても廃線になっていた可能性が高いです。
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新島々駅は昭和４１年まで赤松駅と言う駅名でした。
駅名変更をしたのは、島々駅にあった島々バスターミナルを移転させ、
新島々バスターミナル（新しい島々バスターミナル）を赤松駅前に造ったためです。
なお、島々と言う駅名、地名の由来が気になる方がいらっしゃるかと思いますが、
残念ながら諸説あり、はっきりしていません。
中州説、シマ（集落）説など色々あります。