西武最長老路線・西武国分寺線１
西武国分寺線は、国分寺駅から東村山駅までの７．８㎞の路線です。
今でこそ単なる新宿線系の支線のような形になっていますが、
実は西武鉄道の路線の中で一番古い路線です。
川越鉄道が甲武鉄道（現・JR中央本線）の国分寺駅から、
久米川仮駅（現在は移転の上、東村山駅に改称）まで明治２７年に開通させたのが始まりで、
その後、川越鉄道は川越駅（現・本川越駅）まで開通させ、
合併などを繰り返して大正１１年に旧・西武鉄道になりました。
旧・西武鉄道は、武蔵野鉄道（現・西武池袋線）や東武東上本線に対抗するため、
高田馬場駅から東村山駅までの新線を開通させましたが、
路線区分上では、相変わらず国分寺～本川越間と、
高田馬場～東村山間で分かれていました。
この状態は武蔵野鉄道と合併して、
西武農業鉄道（すぐに西武鉄道に再改称）になった後も変わらなかったのですが、
昭和２７年に西武新宿～高田馬場間が開通して路線名の再編が行われ、
西武武蔵野線は西武池袋線に、
西武村山線（高田馬場～東村山間）と西武川越線の東村山～本川越間は西武新宿線に、
残った国分寺～東村山間は西武国分寺線となり、
路線名上でも支線扱いになりました。
支線に格下げされた後は細々と各駅停車だけの折り返し運転を繰り返していますが、
所沢駅方面から国分寺駅方面に行く乗客が増えつつあり、
西武の支線の中では比較的利用客が多くなっています。
一方、西武西武園線は、東村山駅から西武園駅までの２．４㎞の路線で、
元々は旧・西武鉄道が村山貯水池（多摩湖）への観光客を当て込んで開通させた路線です。
しかし、武蔵野鉄道や多摩湖鉄道と合併すると、
多摩湖に向かう路線が同じ会社内で多数あることになってしまったので、
この線は新しく造った西武園競輪場の観戦客輸送を主眼にするため、
路線変更して西武園競輪場の近くに新しい西武園駅を造り、
現在の西武園線になりました。
バブル期までくらいは競輪場の観戦客も多く、
西武新宿駅からの臨時直通電車が多く運転されていましたが、
娯楽の多様化により、だんだん観戦客が減りつつあるので、
最近は西武園駅周辺の住宅の通勤輸送が主になりつつあります。
なお、西武園けいりんは閉鎖の危機に陥っています。
０１（SK０１）、国分寺（こくぶんじ）Kokubunji
西武国分寺線の国分寺駅は、JR中央線に平行してあります。
今現在は片面１線ですが、将来的には島式２線に出来るようになっています。
ホーム番号はJR中央線からの連番で５番になっています。
多摩湖線も連番ですが、将来国分寺線ホームに６番が出来た時のために、
７番になっています。
多摩湖線ののりばは国分寺線ののりばと１道路隔てた位置にあり、
若干離れています。
なお、国分寺線ホームは６両対応、多摩湖線は４両対応になっています。
国分寺駅は池袋線や新宿線から見ると辺境の地にあり、
国分寺線・多摩湖線合わせても２面２線しかないので、
たいしたことないように見えますが、
実は池袋駅、高田馬場駅、西武新宿駅に次いで４番目に利用客の多い駅になっています。
国分寺駅は国分寺線、多摩湖線ともに利用客がありますが、
どちらかと言うと国分寺線の方が多くなっています。
ただ、西武線国分寺駅利用客の大部分はJR中央線との乗り換え客なので、
スムーズに乗り換えられるよう、JR西武乗り換え専用自動改札機が設けられています。
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昔はJR武蔵小金井駅よりに側線が多数あり、
JR線との貨物授受を行っていました。
JR武蔵野線との連絡線が完成した後は、この駅での貨物授受はなくなり、
JRとの線路は撤去されました。
国分寺駅を出ます。少しの間だけJR中央線と併走します。
日立製作所の研究所の南側を走るとJR中央線と分かれます。
カーブをゆっくり曲がります。
０２、羽根沢信号所（はねさわ）Hanesawa
国分寺線の輸送力増強のために造られた信号所で、
ここから複線になります。
右手は日立製作所の研究所です。
羽根沢信号所～恋ヶ窪間は西武国分寺線唯一の複線区間です。
急にのぼり勾配の角度がきつくなりますが、
これはJR武蔵野線が下を交差するからです。
JR武蔵野線と交差し、くだり勾配になると恋ヶ窪駅です。
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