つなぎ新線・西武拝島線1
西武拝島線は小平駅から拝島駅までの14.3qを結んでいます。
いまでこそ西武鉄道の支線では一番最重要視されている路線ですが、
元々は既存の路線を新設路線でつなぎ合わせた路線です。
小平駅から萩山駅まではかつての多摩湖鉄道の支線で、
多摩湖鉄道と旧西武鉄道を連絡する目的で造られました。
(開通当時は本小平駅〜萩山駅間)
当時は単行電車が1駅間を行ったり来たりしていたので、
「ちょん行電車」と呼ばれていました。
萩山駅から小川駅までは小川駅から出ていたブリヂストンの貨物専用線を、
新線でつないだものです。
この工事は昭和37年に行われ(同時に萩山駅も移転)、
その後、小平〜玉川上水間は西武上水線になりました。
小川駅から玉川上水駅は開通当時非電化の上水線で、
日興工業の専用線を譲受けたものです。
そして、玉川上水駅から拝島駅間は、昭和43年に出来た新線で、
この区間の開通で、路線名は西武上水線から西武拝島線に変わりました。
沿線は徐々に開発が進み、西武の支線では珍しく、
路線の50%以上が複線になっています。
また、10両編成の電車も運転可能になりました。
01(SS19)、小平(こだいら)Kodaira

小平駅は2面4線の駅です。
拝島線の列車は上りが内側、下りが外側の線にとまります。
新宿線の電車と拝島線の電車はよくこの駅で接続待ちをします。
昔は朝夕以外、優等列車が拝島線に乗り入れることはなかったのですが、
今は日中の半数の優等列車が拝島線に乗り入れています。
そのため、新宿線は西武新宿駅発本川越駅行きの各駅停車が日中でも走るようになり、
新所沢駅から先は不便になりました。
ただ、新所沢駅以遠の乗客は、都心から所沢駅まで池袋線を使うことが多いので、
所沢駅での連絡をしっかり行い、影響を少なくしています。
拝島線へは拝島線の電車の他、
西武遊園地駅に行く多摩湖線の電車が一部乗り入れています。
拝島線の小平駅折り返し電車は、拝島線上りホームに到着した後、
花小金井駅よりの引き上げ線に一旦入り、
折り返して拝島線下りホームに入ります。

小平駅を出ます。拝島線の上り線が新宿線の下り線と交差します。

そして、拝島線と新宿線が僅かの間併走します。
拝島線には上下線の渡り線があるのですが、
これは深夜などの一部時間帯に小平駅どまりの電車が、
直接下りホームに入っているからです。

カーブを曲がります。
単行電車が行ったり来たりしていた小平支線の面影は全くありません。

僅かな区間直線になりますがすぐカーブになります。

カーブを曲がり多摩湖線が合流すると萩山駅です。
なお、このカーブ区間はかつて萩山駅構内のデルタ線だったところで、
廃車された電車などが置かれていました。
02(SS30)、萩山(はぎやま)Hagiyama

2面3線の駅です。
原則、南側の1線(1番ホーム)は、
多摩湖線電車専用(区間折り返し&下り)になっていて、
拝島線は他の2線(2番・3番ホーム)を使っています。
真ん中の1線(2番ホーム)は拝島線下り専用ですが、
一部多摩湖駅に行く新宿線からの多摩湖線下り直通列車がとまります。
北側の1線(3番ホーム)は多摩湖線の上り線と兼用です。
多摩湖線の上り線路は拝島線上り線ホーム途中から分岐していますが、
多摩湖線の電車は最長4両編成なので、特に問題はありません。
2013年3月の改正まで、萩山駅では平日ラッシュ時を中心に、
新宿線直通の拝島線の6両編成と多摩湖線4両編成を増解結していたのですが、
拝島線混雑緩和のため、ラッシュ時の拝島線列車を殆ど10両編成にしたため、
多摩湖線は国分寺〜西武遊園地(現・多摩湖駅)間を主体にして新宿線乗り入れをやめ、
増解結を廃止にしました。
萩山駅は南側に高層マンションがあり、北側は普通の住宅地になっています。
ただ、駅勢圏が狭く、あまり利用客は多くありません。
南側には萩山公園、国立精神神経センターなどがあります。

萩山駅を出ます。真っ直ぐの線路は多摩湖線で、
拝島線は急カーブで左に分かれます。

拝島線はブリヂストン敷地内に入ります。

線路の両側はブリヂストンの敷地で、
途中、連絡通路の下を交差します。
かつて南側にはブリヂストンの貨物専用駅がありました。
今は線路が完全に撤去され、全く分からなくなっています。

のぼり勾配になります。

ブリヂストン敷地から抜け、府中街道と交差します。
北側には団地や精神系病院があります。
また、その北側には多摩湖線の八坂駅があります。

高層マンションの南側をカーブで曲がり、勾配をくだります。

国分寺線と合流すると小川駅です。
拝島線上り線は国分寺線と交差します。
つなぎ新線・西武拝島線2へ
川柳五七の新電車のページ1SSへ戻る
川柳五七新電車のページトップへ
たわたわのぺーじトップへ

|