野球観戦へ・西武狭山線1

西武狭山線は西所沢駅から西武球場前駅までの4.2qを結んでいる路線です。
この路線が造られた理由は、
武蔵野鉄道が当時有名な観光地、
村山貯水池(多摩湖)への観光客輸送を当て込んだからです。
路線完成から5年後に山口貯水池(狭山湖)も造られ、
この路線は双方の観光客で賑わうことになります。
しかし、戦争が激化する中、観光の場合ではないと言うことで昭和19年に休止となりました。
戦後の昭和26年、この路線は復活(復活当初は非電化だった)し、
再び、多摩湖、狭山湖の観光客輸送と、
狭山不動尊、山口千手観音、西武が開発したユネスコ村への観光輸送で、
賑わうことになります。
この路線の転機は昭和54年で、
西武園球場を改装して西武ライオンズ球場(現・西武ドーム)にし、
プロ野球球団「西武ライオンズ(現・埼玉西武ライオンズ)」を誘致してからです。
終点狭山湖駅は西武球場前駅に駅名を変更し、
野球観戦客輸送と言う新たな一面を持つようになりました。
野球観戦輸送にあたって、
西武の職員が事前に野球観戦客輸送の老舗の阪神電気鉄道にノウハウを学びました。
野球の試合日や西武ドームでイベントがあったときは、
多数の臨時列車が運転されますが、普段は閑散路線になっています。



01(SI18)、西所沢(にしところざわ)Nishi-Tokorozawa


西所沢駅は3面4線なのですが、
狭山線はそのうち西側の2面2線を使っています。
しかし通常は下り池袋線と接している2番ホーム(写真右側)のホームのみの使用で、
1番ホームは日中の一部時間帯及び、臨時列車が運転される時のみの使用となっています。
(最近西武は今までの駅舎側からのホーム付番から下り方向からの付番に変えたので、
臨時ホームが1番ホームと言うおかしな状態になりました。)
なお、臨時列車が運転される時、弾力的に運行できるよう、
所沢駅よりに1線引き上げ線があります。


西所沢駅を出ます。急カーブをゆっくり曲がります。
狭山線は全線単線です。


カーブが終わるとくだり勾配になります。


切通しにやがてなります。
新しく出来た道路が上を交差します。


カーブを曲がるとやがて台地から谷に抜けます。


盛土になります。前方の丘陵には西武園ゆうえんちの観覧車などが見えます。


カーブを曲がりながら盛土からおります。


真っ直ぐになると下山口駅です。

02(SI40)、下山口(しもやまぐち)Shimo-Yamaguchi


島式2線の駅です。
武蔵野鉄道時代からの駅なのですが、戦時中休止になったとき、
この駅は一度休止になりました。
戦後狭山線が復活してもこの駅は復活しなかったのですが、
昭和51年にようやく復活しました。
復活当初は片面1線だったのですが、
野球観戦客輸送で交換駅にする必要性が出たので、
5年後に今の島式2線にしました。
片面1線時代のホームは島式2線化後も残っていたのですが、
エレベータ設置工事の際、エレベータへの通路や自転車置き場になり、
取り壊されました。
かつて、快速はこの駅を通過していたのですが、
今は新設の臨時特急を除きすべて停車しています。
下山口駅周辺はミニ開発が進んでいて、
通勤客の利用があります。
野球などの試合日、イベントの開催時以外の狭山線は、
殆どこの駅の利用客で占められていることになります。


下山口駅を出ます。緑も多くなります。


柳瀬川を渡り、お墓を見ながらカーブを曲がるとまた柳瀬川を渡ります。


直線とカーブが繰り返されます。
西武狭山線は結構カーブが多いです。

野球観戦へ・西武狭山線2

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