大手民鉄最長ライン東武伊勢崎線1

JR外民鉄で、東武鉄道は近畿日本鉄道に続いて2番目に総営業キロが長い鉄道会社です。
その中で一番長いのが東武伊勢崎線(南区間愛称・スカイツリーライン)で、
JR及びJR/国鉄転換第3セクター以外の路線では、一番距離が長い路線です。
車窓も変化に飛んでいて、浅草〜北千住間の下町区間、
北千住〜北越谷間の民鉄で一番長い複々線区間、
北越谷以北の郊外区間、館林以北のローカル線区間と激しく様子が変わります。
また、全線完乗するのに2時間半以上かかり、かなり乗りごたえがあります。
ただ、この路線が大手民鉄郊外路線として機能しているのは、
南栗橋駅または久喜駅以南で、それより北の各駅はJR宇都宮線の支線化しています。
しかもこの壮大な路線の路線名である「伊勢崎」は末端区間の終点で、
電車はワンマン列車が1時間に1本しか来ないローカル線区間になっています。
東武伊勢崎線(浅草〜東武動物公園間)と日光線は東武本線と総称することがあり、
それに付随する支線も含めて、東武本線系統と呼ぶことがあります。
これは東武東上本線、越生線系統と区別するための便宜上の呼称で、正式名称ではありません。
伊勢崎線は浅草駅をターミナルにしていますが、
JR山手線と接しない立地の悪さから、
実質のターミナルは東京メトロ日比谷線と乗り換えられる北千住駅になっています。
しかし、東京メトロ半蔵門線との相互直通運転が開始され、
旅客の動向が変化しつつあります。
大手民鉄の郊外路線なのに、長らく6両編成という短い編成を主体にしていたのは、
浅草駅がネックだったからですが、そのため、優等列車は慢性混雑状態でした。
東京メトロ半蔵門線乗り入れで昼間でも10両編成が運転できるようになったので、
混雑は緩和しつつあります。



01(TS01)、浅草(あさくさ)Asakusa


北千住、大宮、柏、船橋、伊勢崎、桐生、佐野、宇都宮、
日光、鬼怒川、会津高原尾瀬口、会津田島と大スケールの路線網を持つ、
東武本線のターミナルです。
駅ビルは外壁を修繕しているので分かりにくいのですが、実はものすごく古いビルです。
このビルの北側にその片鱗が見えます。
(現在、完成時の姿に外壁改装工事中。)
なお、昔からこのビルはデパートの松屋に賃貸しています。
東京メトロ銀座線との乗り換えは地下道で出来ますが、
都営浅草線への乗り換えは地上乗換えで便利ではありません。
つくばエクスプレスに限っては全く別の駅で、
乗換えとは言えない状態です。


大スケールの路線網の起点の浅草駅ですが、
駅としては小規模で、3面4線となっています。
一番東側の1番線と2番線は普通電車と区間急行・区間準急電車のホームで、
1番線は浅草駅で唯一8両編成を停車させることができます(あとは6両が限界)。
しかし、8両編成の場合は、ホームの幅の関係で、
業平橋よりの2両の扉は締め切り状態にしていて乗降できません。
3番線は特急スペーシアと特急りょうもうののりばです。
ホームのとうきょうスカイツリー駅よりはホームと車両の隙間が多く開くので、
特急電車は扉下のステップを出し、乗降しやすいようにしています。
4番線は、左右にホームがあり、乗降分離できます。
4番線は主に快速・区間快速が使っています。


浅草駅2番線のとうきょうスカイツリー駅よりのホームはかなり狭くて危険です。
もともと4両編成が限界のホームを無理に6両対応に引き伸ばしたからです。
駅ビルの柱などが邪魔してホーム幅が30センチ程度しかないところもあります。
あまりに危険なので、列車入線時は警告音がなります。


ホームの先端も狭く、
「関東のターミナルは狭い」と言うことを象徴付ける駅になってしまっています。
ただ、東武伊勢崎線のターミナルを浅草駅と考えるのは無理があって、
実際は北千住駅がターミナルと言った方が正解かもしれません、
なお、浅草駅を出るとものすごい急カーブにいきなり入るので、
時速15キロメートルと言う超スローペースの制限速度区間になっています。


浅草駅を出るとすぐ隅田川を渡ります。
隅田川橋梁の架線柱はアーチ型で特徴があります。


首都高速をくぐると墨田公園の南側を走ります。
ここの架線鉄柱も個性的です。


高架でゆっくり進むと、とうきょうスカイツリー駅です。

02A(TS02)、とうきょうスカイツリー<業平橋>(とうきょうすかいつりー<なりひらばし>)
Tokyo-Skytree<Narihirabashi>


カーブ上にある島式2線の駅で、東京スカイツリーの最寄駅です。
現在は東京スカイツリー開業で利用客が増えたため、
優等列車の停車駅になっています。
東武鉄道のおひざもとの駅で、
隣には東武鉄道の本社ビル(写真右側のビル)があります。
ちなみに、東武本社の至近距離には京成電鉄の本社もあります。
この駅は昔、貨物ターミナルだった駅で、
貨物列車がここから葛生などに向かって多数運転されていました。
貨物扱い縮小後は、貨物ターミナル跡地に10両編成対応くし型ホームを造り、
10両編成が入線出来ない浅草駅のかわりのターミナルとして機能していた時期もありました。
営団半蔵門線(現・東京メトロ半蔵門線)との相互直通運転開始後は、
10両編成対応ホームは不要になったため、すべて撤去されました。
そのホーム撤去跡地に東武鉄道が社運をかけて開発した東京スカイツリーがあります。


とうきょうスカイツリー駅を出ると高架を降ります。
すぐ横には数本とめられる留置線があります。


カーブを曲がると南側から京成電鉄押上線の線路が地下から出てきて寄り添ってきます。


京成電鉄と寄り添うとまた高架になります。
京成電鉄はすぐに分かれていき、
逆に東京メトロ半蔵門線押上駅方面からの線路が地下から顔を出してきます。

大手民鉄最長ライン東武伊勢崎線2

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