京北変電所と花畑変電所12
JR常磐線の亀有駅から西に行くと、
花総線の鉄柱があります。(写真は14号鉄柱です。)
花総線は古い鉄塔もあるのですが、
大部分で新しい環境塗装(マヨネーズ色)の鋼管鉄柱に交換されています。
花総線14号鉄柱の下にて。
まるく送電鉄柱用の敷地が確保されています。
なお、この敷地内に物を置くと、
東京電力の方で3ヶ月保管の上で処分され、
その処分費用を所有者に請求するらしいです。
花総線16号鉄塔です。
直角方向に曲がっている上の2回線が花総線で、
下の2回線は西亀有線と言う送電線です。
下の西亀有線は下に送電線を引き下げています。
引き下げている所は「東京電力上野支社葛飾営業センター」です。
ここは元々亀有変電所の敷地だった所で、
送電系統の変更やGIS化などで規模が縮小したため、
開いた空間を営業センターの建物敷地などに割り当てています。
入口の看板には「亀有変電所」と言う表示は全くありません。
東京電力のこの看板は基本的に2行が限界で、
重要度の低い施設(または無人施設)は省略されることが多いです。
看板を貼る場所に余裕があれば2枚貼りもあるのですが、
この門の高さに2枚貼ると2枚目がかなり下になってしまうので無理なようです。
看板掲載優先順位は概ね、
支社〜営業所〜超高圧変電所/制御所/発電所〜一次・中間変電所/資材置場〜配電用変電所
になっているようです。
おそらく、宛てられる郵便物の量などでそう決めたのだと思います。
ただ制御所と一次・中間変電所が被った場合、
制御所の看板しか出ていないことが多いので、
「変電所の正式名が制御所」と勘違いされる方が多いようです。
「制御所」と言うのは、その敷地内の変電所を含めて、
エリア内の一次・中間変電所及び配電用変電所を遠隔制御(コントロール)する所です。
東京電力上野支社葛飾営業センター建物の南側です。
ガス絶縁開閉装置があります。
路線名の確認は距離があって出来ませんが、
西亀有線が接続されているのは間違いありません。
なお、このガス絶縁開閉装置は小型で、
西亀有線以外の送電線が接続されている可能性は低そうです。
亀有変電所はかつて、
花総線などを接続していた中間変電所だったのですが、
今の規模を考えると配電用変電所に格下げされている可能性が濃厚です。
変電所名も「西亀有変電所」かもしれません。
変圧器はガス絶縁開閉装置の南東側にあります。
台数は標準の3台(1台は予備)になっていて、
何れも明電舎製になっています。
この写真を拡大してみると、
一番左下の箱状の機器に「○号MC」と書いてあります。
「MC」は「ミニクラッド」の略で、要は高圧開閉装置のことです。
・・・と、言うことはこの変電所は配電用変電所と言うことになります。
再び花総線16号鉄塔です。
西亀有線はほぼ南(写真右側)に、
花総線は16号鉄塔で少し東側にシフトしてから、
次の17号鉄塔(写真後の鉄塔)で南東方向に向かいます。
花総線17号鉄塔と上野支社葛飾営業センターのマイクロ波アンテナです。
花総線17号鉄塔の腰部には、
引き下げ線を引き下げていたと思われるプラットホーム(架台)があります。
配電用変電所に格下げされる前は、
この17号鉄塔から亀有変電所に接続していたのだと思います。
花総線は一先ず置いといて、
西亀有線を追跡してみます。
西亀有線は江戸川変電所から来ています。
江戸川変電所は亀有変電所と至近距離なので、
鉄塔は3基しかありません。
写真は西亀有線の3号鉄塔です。
一見、古そうなデザインの鉄塔ですが、
よく見ると鋼管で組んであり、設置は平成9年と新しいです。
その西亀有線は1号鉄塔で、
おかしなことになっています。
西側の青井線20号鉄塔(写真左)が1回線分の送電線を分岐し、
それを隣の西亀有線1号鉄塔(写真右)が接続しています。
西亀有線1号鉄塔をよく見ると、
右側の2号線1回線は江戸川変電所から直接繋がっているのに対し、
左側の1号線1回線は江戸川変電所から来ている線のジャンパー線が外されていて、
青井線から来ている1回線とジャンパー線で接続しています。
青井線と西亀有線は電圧が同じで、
どちらも江戸川変電所に接続している送電線なので、
まあ、江戸川変電所を経由しない繋ぎ方でも問題ないのかもしれません。
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