京北変電所と花畑変電所1
有名どころの変電所は東京電力管内でいくつかあるのですが、
京北変電所や花畑変電所も送電ファンにとってかなり人気が高い変電所になっています。
両変電所周辺は数多くの送電線が通っているだけでなく、
比較的歴史の古い送電線路があるからです。
変電所自体は高い柵で囲まれていたり、
住宅に囲まれていたりして非常に見難いのですが、
沢山の送電線が出入していて、形態も様々なので、
短時間で楽しめるところだと言えます。
京北変電所と花畑変電所周辺です。
この辺は中途な位置にあるため、地中化されていない送電線が多く、
非常に複雑な架空送電線網になっています。
この辺の送電線を分析したり、追跡したりする送電ファンはかなり玄人で、
私のような素人送電ファンは混乱するばかりです。
特に京北変電所は12路線の架空送電線が出入しています。
勿論、同変電所は豊島線を始め、いくつかの地中送電線も出ているため、
実際はもっと多くの送電線が出入しているかと思われます。
どこから話をしようか迷うのですが、
先ずは鳩ヶ谷変電所からします。
鳩ヶ谷変電所は埼玉県鳩ヶ谷のほぼ中心にある変電所です。
入口の表札は「川口支社別館鳩ヶ谷制御所」になっていますが、
「制御所」と言うのは、
エリア内の各変電所を制御(コントロール)する指令所のことを言います。
鳩ヶ谷制御所は敷地内の鳩ヶ谷変電所の管理・制御だけでなく、
周辺の無人配電用変電所の管理・制御も行なっています。
この変電所は南西方向から反時計回りに見てみます。
西側には2回線の送電線が出ています。
これは宮前線で、
鳩ヶ谷変電所から川口の宮前変電所までを結んでいる短い送電路線です。
同線の鉄塔は架空地線部分が大きく上に突き出た形になっています。
宮前線の最初の鉄塔はやや寸胴になっています。
宮前線だけは他の路線と異なる所から出ていて、
小規模の鉄製ビームが組まれています。
一番手前には計器用変成器と断路器がありますが、
壁が邪魔して接続状況がよく分かりません。
鉄製ビームから電線の接続されていない懸垂碍子と長幹碍子が吊り下げられています。
交換用なのでしょうか?それとも隣にある技能訓練所の研修用なのでしょうか?
宮前線の遮断器です。
宮前線専用の変圧器です。
高岳製作所製で少し痛んでいます。
鳩ヶ谷変電所のマイクロ波アンテナです。
宮前線引き上げ部横にある東電鳩ヶ谷技能訓練所の隣にあります。
高さはさほど高くなく、スリムな鉄塔になっています。
南側からはこの二つの送電線が出ていますが、
何れも千代田線です。
千代田線は鳩ヶ谷変電所を出てすぐ宮前線専用の変電所上を交差します。
千代田線の1号鉄塔甲乙の下には変圧器があります。
外側からは分からないのですが、
空中写真で見ると変圧器の後ろにガス絶縁開閉装置があるようです。
地中線やこの後出てくる鳩ヶ谷線などがそこから分岐しているのかと思われます。
千代田線は鳩ヶ谷変電所を出るとすぐ2号鉄塔で二つの送電線が合流し、
4回線鉄塔になります。
下に少しだけ写っている鉄塔は宮前線の1号鉄塔です。
千代田線は鳩ヶ谷変電所から荒川区の田端変電所までを結んでいる送電線です。
千代田線と言いながら千代田区は通らないのですが、
かつては千代田区内まで通っていたのだと思われます。
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