新野田変電所と新京葉変電所10




さて、今度は新野田変電所から出ている東葛線ですが、
東葛変電所手前で上の2回線から2回線の送電線を分岐しています。


2回線の送電線は下葛線です。
下葛の「葛」は東葛線のことだと分かりますが、
「下」は何?と思ってしまいます。
実は「下」は下総線のことです。
この線は新京葉変電所と下総変電所を間接的に結ぶ下総線に繋がっています。
写真の鉄塔は懸垂碍子に耐張碍子を接続している面白いタイプの鉄塔です。
下の4回線の送電線は東葛高柳線で、下葛線は2回この送電線と交差します。


東葛線は36号鉄塔で2回線毎に分かれます。


北東側に接続する2回線が乙号です。


乙号隣に東葛変電所の事務所とマイクロ波アンテナがあります。
「東葛(とうかつ)」と言う名称はあまり馴染みがないのですが、
葛飾の東と言う意味で、大体柏市や流山市周辺の地域を指します。
実は昔、ここら辺に「東葛市」と言う都市が存在していました。
東葛市は昭和29年に誕生したのですが、
たった2ヶ月で消滅してしまい、柏市になりました。
東葛変電所は流山市にあるのですが、
柏市との市境に近いところにあり、
この変電所も東葛市の誕生か消滅前後に出来た変電所かと思われます。
余談ですが、最短で消滅した都市は東葛市ではなく、
大阪府南大阪市です。
この都市は市制施行から数時間で消滅したと言う冗談みたいな市です。
ちなみに同都市は今、羽曳野(はびきの)市と言っています。


東葛線乙号の引き下げ部分です。
東葛変電所事務所入口前にあります。
東葛変電所はGIS化されていないので、
下には避雷器や計器用変成器があります。


引き下げの下に計器用変成器、
その後に避雷器、断路器、遮断器、断路器の順で並んでいます。
その後は横方向の母線が通っています。


真ん中の変圧器です。日立製です。
日立製の変圧器は冷却ファンが沢山あるタイプが一般的なようです。


変電所の隅にNR中性点接地抵抗装置があります。


横方向に延びる母線です。
2次側から出ている送電線が後に見えます。


遮断器はすべてガス遮断器です。

新野田変電所と新京葉変電所11

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