
江東変電所と葛南変電所4

で、市船連絡線を追跡します。
東電の送電線にたまに「○○連絡線」と言う路線があるのですが、
これは「基本的に休止路線ですが、
工事やその他で本系統の送電線が使えない時は臨時で使用する連絡路線」
と言う意味合いで使っているようです。
この先の葛南変電所は江東線からしか受電してなく予備系統がないため、
この市船連絡線を残しているのだと思います。
ただ、この市船連絡線・・・、なんだか足場が組まれていて、
鉄塔の腕金に付けた黄色い棒をジャンパー線に仮止めしています。
撤去するのでしょうか?

上の市船連絡線1号鉄塔の土台部分です。
用水路上に設置されているので、
特殊な形になっています。

市船連絡線の2号鉄塔も足場が組まれています。
下の配電線の高圧線に防護管がしてあることから、
かなり撤去臭いです・・・。

そして、この3号鉄塔で市船連絡線はおしまいです。
引き下げ線はなく、
引き下げ線を接続するケーブルヘッドもありません。
この3号鉄塔は新しそうです。撤去するのかしないのか・・・。

市船連絡線3号鉄塔のすぐ横に江東線の鉄塔があります。

江東線は下に2導体の送電線を引き下げています。

引き下げた所にあるのが葛南変電所です。
この葛南変電所、
葛南世田谷線と言う世田谷変電所に繋がる重要な地中送電線を分岐しているのですが、
手持ちの道路地図で探しても見つからず、
グーグルの空中写真で江東線を辿ってやっと場所が分かりました。
東京メトロ南行徳駅から東海面公園の方に行く道路沿いにあります。
普通、重要な地中線を分岐する変電所は規模が大きいのですが、
この葛南変電所は配電用変電所並に小さい変電所です。

葛南変電所は敷地が狭く、
北西側に変圧器があると思われる建物(写真の建物)、
南東側に変電所の事務所、
それに挟まれてガス絶縁開閉装置があります。
江東線と葛南世田谷線は共に27.5万Vなので、
変圧器は不要です。
変圧器は他の細かい地中線用にあるのだと思います。
細かい地中線がなければ、
「葛南開閉所」になっていたと思います。
この変電所から分岐する細かい地中線はよく分からないのですが、
推測では、かつての市船線の延長線上にある、
美浜変電所への送電線が分岐しているのかと思われます。
また、葛南変電所のある市川市の南にある浦安市には一次変電所や中間変電所がないため、
東京ディズニーランドにも電気を供給している変電所だと思います。

江東線から分岐する送電線の引き下げ部分です。

引き下げ部分のケーブルヘッドは避雷器も兼ねていて、
下からアース線が出ています。

敷地真ん中にあるガス絶縁開閉装置です。
さすがに葛南変電所の敷地ではガス絶縁開閉装置でないと無理だと思います。

この変電所のガス絶縁開閉装置は側面に回路図が書かれています。

ガス絶縁開閉装置に囲まれるように制御盤があります。
江東線の鉄塔の下だけ僅かな空間があり、
木々が植えられています。

後ろに市船連絡線があります。
葛南世田谷線は江東線が使えなくても、
世田谷線と言う予備系統があるので、
何とかなるのですが、
それ以外の細かい地中線は全く予備系統が無いので、
市船連絡線が必要だと思うのですが・・・。
撤去してしまうのですか??
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