JR川崎発電所とJR新鶴見変電所1
JR東日本は神奈川県川崎市川崎区にJR川崎火力発電所があります。
この火力発電所は鉄道省時代の昭和6年に完成した古い発電所です。
認可出力は65万5千キロワットで、
東京電力の主要火力発電所に比べるとこの発電所の出力は小さいのですが、
それでも中規模の揚水式水力発電所並の出力があります。
JR東日本の運転等で使う電力の約4割をこの発電所で発電しています。
注・この特集は2009年の取材時時点の情報です。
JR川崎火力発電所は、
JR鶴見線の扇町駅から徒歩約5分程度の所にあります。
正門側には1号機の建物があります。
JR川崎火力発電所は1号機から4号機まであります。
正門横には純水のタンクがあります。
この純水をボイラーで熱して水蒸気にし、
その水蒸気で発電機に繋がっているタービンを回して発電します。
運河を挟んだ対岸(JR鶴見線の武蔵白石駅南東)から見ると、
JR川崎火力発電所の燃料タンクや集合煙突がよく見えます。
燃料タンクは北西側から3号機用、1号機用、4号機用の順で並んでいます。
そのうち、3号機用と1号機用のタンクには灯油が入っています。
3号機用、1号機用タンクの後にあるごちゃごちゃした建物は4号機の建物です。
他の号機の建物に比べると、かなり老朽化しています。
4号機用は重油になっています。
2013年の新4号機完成後、解体撤去される予定なので、
タンクは無塗装のままになっています。
南東側の空き地に新4号機が建つ予定です。
新4号機はコンバインドサイクル発電になる予定です。
コンバインドサイクル発電は、天然ガスの燃焼ガスと、
その燃焼ガスの排ガスの余熱で高温にした水蒸気の両方でタービンを回す方式です。
従来の方式より効率がよく、燃料の節減も出来ます。
JRのロゴが描かれている建物は2号機の建物です。
2号機は天然ガスで発電しています。
4号機の建物で見えにくいのですが、その後に3号機の建物があります。
JR川崎火力発電所から出ている架空送電線は1路線だけです。
路線名はJR川崎火力発電所線(川発線)で、3回線6万6千ボルトになっています。
JR川崎火力発電所から出ている送電線にしては電圧が低く、
また、JR川崎火力発電所線1路線だけと言うのも考えにくいので、
(1路線だけだと万が一の時の予備系統が無いため。)
他にも地中送電線が出ているものと思われます。
JR川崎火力発電所線は矩形鉄塔か門型鉄塔が多いです。
JR鶴見線の扇町駅付近は貨物側線の上にJR川崎火力発電所線の門型鉄塔があります。
かなり古そうな鉄塔です。
鉄塔を近くで見ると塗装はボロボロに剥げ落ちていて、
カビも繁殖しているので、かなりみすぼらしくなっています。
たまには塗装を塗り直したらいかがでしょうか?
JR川崎火力発電所線は、
JR川崎火力発電所からJR新鶴見変電所までの送電線なのですが、
鉄塔番号はJR新鶴見変電所側からふられています。
(若い番号の鉄塔は地中化で無くなっています。)
短い路線の割には鉄塔の基数が多く、50号以上あります。
中には逆V字に取り付けた懸垂碍子の鉄塔もあります。
なお、写真左側に写っている送電線は昭和電工の送電線です。
JR川崎火力発電所線はJR鶴見線、JR南武支線の線路上を通っているのですが、
JR東海道線の交差地点手前から地中になってしまいます。
JR川崎発電所とJR新鶴見変電所2へ
川柳五七の電線のページ1Rへ戻る
川柳五七の電線のページトップへ
たわたわのぺーじトップへ
|