注記の細則1

その他注記には細かい規定が定められています。

1、標高や水深の表示

基準点の標高は原則記号の右側に表示します。
ただし、右側に表示することによって重要な情報を間断させてしまう場合は、
適宜移動することができます。
また、単位はメートル単位で小数第一位まで表示します。
(標石のない基準点は一の位まで)

また、水面標高は湖や沼の中心部にメートル単位で表示します。
水深の方は計測地点にメートル単位で表示します。

2、等高線の数値

等高線の標高数値は原則、
計曲線(主曲線より太い5本おきの線)または補助曲線に表示し、
主曲線には表示しません。
ただ、平坦な地形で等高線の間隔が極度に広がる場合は、
主曲線にも表示できます。
数値を入れる場合は等高線を間断させて入れます。
また、表示に関しては、地形の形状を分からなくさせない場所に表示します。
谷や曲率の大きい尾根に表示してしまうと、
谷の形状や尾根の形状が分からなくなってしまうので、
ここには絶対に表示しません。
谷の部分に
標高数値を入れてしまうと、
谷の形状が
分からなくなってしまいます。
標高数値は地形の形状を著しく
分からなくさせない場所に入れます。

表示密度は10センチメートル×10センチメートルの中に、
10〜15個程度を目安にして入れます。

3、岸高・比高の数値

岸高の数値は測定した場所にメートル単位で表示し、
小数第一位まで表示します。
また、数値の下に図郭の下辺と平行な線を、数字の字列と同じ長さ分入れます。


比高の数値は、高さの場合は「+」で、深さの場合は「−」で表示します。
単位は岸高と同じくメートル単位で小数第一位まで表示します。

4、山・谷・島など

山や丘などで一部に起伏の有る、尖った峰の名前は、
有名なものや必要なものに限り、その峰の頂上部分に表示します。
谷や沢は必要なものに限り表示します。
島の名前は、島の大きさなどにより、
小対象物(前述)または地域(前述)の表示法で表示します。
ただ、注記を入れることによって複雑になる場合は省略することができます。
また、地域の地名と島の名前が同一で、両方入れると注記が複雑になる場合は、
地名で島の名前を兼ねることができます。

山や島の総称や山脈の注記は個々の山や島などの名称より一定比率大きくして、
地域の中央に表示します。


5、河川など

河川の名称は川幅や川の長さに応じた字大(前述)で表示します。
同一河川に異なる名称がある場合は、
括弧で囲んで表示するか、部分ごとにそれぞれの名称を入れます。

〜例〜
上流域=千曲川、下流域=信濃川
上流域=桂川、下流域=相模川
など

河川の途中に人工湖がある場合は、
河川の名称を人工湖の両端に表示して、人工湖部分には人工湖の名称を入れます。

河川の堤防があって河川敷が広い場合は、
実際に水が流れている部分は関係なく、
河川敷の中央に表示します。

瀬・淵・河原・洲・滝などは有名なものまたは必要なものに限り表示することができます。

6、湖・湾など

湖・池・沼・湾などは有名なものまたは必要なものに限り表示することができます。
ただ、湾の場合は同一水面に同種類の湾の名称があるので、
総面積の小さい方の湾の名称を縮小して表示します。
海岸、浜、浦、磯、岩、岬、崎、鼻は、
有名なものまたは必要物に限り表示することができます。

7、道路など

道路の名称は高速道路、有料道路、専用道路、有名な街道に表示します。
また、一般国道は、国道番号を表示します。
同一道路で複数の国道番号が重複する場合は国道番号の小さい方を表示します。
(ただ、市販の道路地図は両方とも載せている場合が多いですが)
国道が極端に短い場合は道路の経路の中央に表示します。

坂、峠、トンネル、橋の名称は有名なものまたは必要物に限り表示することができます。

有料道路で有料道路記号が表示できない場合は、
「○○トンネル(有料)」、「○○大橋(有料)」と表示します。

高速道路のインターチェンジ等は以下の通り略称を表示することができます。
正式名称 略称
インターチェンジ IC
ジャンクション JCT
サービスエリア SA
パーキングエリア PA

8、鉄道など

名称がある鉄道路線は、市街地で短い路線以外すべて表示します。
JR線は、個々の路線名を入れます。
JR線以外の普通鉄道は、鉄道会社名と路線名を表示します。
ただし、最も良く知られている略称がある場合は、略称を表示することができます。
正式名称 略称
東武鉄道東上本線 東武東上線
東京急行電鉄東横線 東急東横線
または東急電鉄東横線
首都圏新都市鉄道線 つくばエクスプレス
東京地下鉄日比谷線 東京メトロ日比谷線

貨物専用線で、鉄道事業法に基づく専用線は「○○専用線」で表示します。
また、特殊軌道やリフト、ロープウェイ等は必要な場合のみ表示します。

駅名は原則すべて表示しますが、
市街地などで注記が複雑になってしまい、表示が難しい場合や、
地名の注記で駅名が判明できる場合は、省略することができます。
また、駅名は平仮名で表示しますが、貨物駅の駅名は漢字で表示します。
ただし、カタカナの駅名はカタカナで表示します。

トンネルの名前は一定距離以上でかつ、
有名なものまたは必要なものに限り表示することができます。

建設中の路線名や駅名は表示しません。

9、渡船など

渡船の名称は有名なものまたは主なものを表示します。
長距離フェリーの待合所は、「フェリー発着所」と表示します。

注記の細則2

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