GPS測量
GPSとは「Global Positioning System(汎地球測位システム)」の略で、
セシウムの原子時計を搭載した人工衛星を使って位置を観測するものです。
人工衛星の電波を受信機がキャッチして、
伝播時間等から現在位置が求められます。
GPSと言ってもピンと来ない方が多いかと思われますが、
意外と身近で使っていたりします。
「カーナビゲーションシステム」です。
カーナビは人工衛星を使って自分の車のある位置の座標を求め、
地図上にプロットしています。
逆に言うと、位置を決めないと現在地点が分からないので地図上にプロット出来ないのです。
これで、三角測量・・・云々と地図のつながりがお分かりいただけたと思います。
1、GPSの目的
GPSはアメリカの軍用目的に作られたもので、
軍事用(暗号化データ)と一般用(非暗号化データ)とに分かれています。
軍事用はマンホールくらいの小さいものでも位置を殆ど狂わせずに計算ができ、
ミサイルを的確に撃ち込めます。
2、GPS衛星の個数
GPS衛星の個数は・・・?と聞かれると実は困ってしまいます。
数がどんどん増えているからです。
GPS衛星は6つの軌道に4衛星ずつ配置するようにしているため、
最低24衛星が必要です。
なので、常に24以上の衛星数にしておく必要があります。
ちなみに平成20年の時点では30衛星あります。
観測にはそのうち4衛星を使うようにしています。
3、GPS測量の仕方
固定点(既設基準点)と新点にGPS観測機を設置して観測します。・・・・以上です。
今まで苦労して観測した三角測量・多角測量がバカバカしくなる測量です。
三角測量等は2人以上の測量士または測量士補がいるため人件費がかかるのですが、
GPS測量は測量士・測量士補は1人で済み、
あとはアルバイトやパートに任せることができます。
設置も簡単で、狭範囲なら1時間もかからずに観測できます。
欠点はGPS観測機が高価なことと、機械操作が複雑と言うことですが、
測量機器メーカの努力でその点は克服すると思います。
4、でもGPSは・・・。
GPS測量は今あぶらがのっていますが、
過度的な測量法になるかもしれません。
鉄道や飛行機などはGPSに変えて、
更に精度のいい準天頂衛星に変える研究をしているからです。
しかも準天頂衛星は日本独自のものなので、
アメリカとの外交的問題もなく、自由に使えます。
※2010年9月にとうとう準天頂衛星第1号機「みちびき」の打ち上げに成功しました。
ただ、1日をカバーするにはあと2機必要で、
更に日本全国を完全にカバーするには更に5機程度が必要になりますが、
今後の発展に期待です。
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