経緯度計算

経緯度計算は二通りの方法があります。
既知数によって使い分けます。
しかし、どちらも計算が複雑です。



1、既設基準点の経緯度と、新点への方向角・距離を用いる方法。

A,先ずは方向角から方位角を計算します。

既設基準点から新点の方位角=既設基準点から新点の平均方向角−既設基準点の真北方向角

B,次に既設基準点を通る子午線長の値の計算をします。

b=(1)×既設基準点から新点の距離×cos(Aで出した方位角)
(1)=(ラジアン/中間緯度の子午線曲率半径)は、
既設基準点の緯度を用いて経緯度計算表で求めます。
ちなみに「ラジアン」とは、角度の単位で、
円の半径の長さと等しい弧の中心角を1ラジアンとしています。

c=(2)×既設基準点から新点の距離×sin(Aで出した方位角)
(2)=(ラジアン/新点の緯度での横の曲率半径)は、
既設基準点の緯度+bを用いて経緯度計算表で求めます。

t=c×tan(既設基準点の緯度+b)

l=c/cos(既設基準点の緯度+b)

d=(2.435×10の−6乗)×c×t

C,新点の緯度を求めます。

新点の緯度=既設基準点の緯度+b−d

D,新点の経度を求めます。

新点の経度=既設基準点の経度+l

E,最後に新点から既設基準点の方向角を計算します。

新点から既設基準点の方位角=180°+既設基準点から新点の方位角+t

新点の真北方向角=※新点から既設基準点の平均方向角−新点から既設基準点の方位角

※新点から既設基準点の平均方向角は、
tan-1((既設基準点のY座標−新点のY座標)/(既設基準点のX座標−新点のX座標)で求めた値を、
座標の象限によって足し引きして求めます。
(注!測量の平面直角座標は縦軸がXで横軸がYです!)
第一象限(Xが+・Yが+)
上の式そのまま。
第二象限(Xが−・Yが+)
180°−上の式の値
第三象限(Xが−・Yが−)
180°+上の式の値
第四象限(Xが+・Yが−)
360°−上の式の値



2、平面直角座標から経緯度を求める方法。

「X、Yからφ、λの換算」と言われている計算で、上の方法よりもっと難しいです。
しかし、上の方法よりこちらの方が一般的に使われています。

新点の座標(X,Y)、座標原点の値(φ0、λ0)、
新点からの垂線が原点を通る子午線とぶつかった所の緯度の近似値(φ´)。

1、BX=赤道から原点までの子午線の弧の長さ+(X/0.9999)

2、BX-B´(φ´までの子午線の弧の長さ・φ´の緯度を元に専用の表から求める)

3、(B´の一次階差・φ´の緯度を元に専用の表から求める)

4、凾QB(B´の二次階差・φ´の緯度を元に専用の表から求める)

「階差」とは表における上下数値の差のことです。

5、/

6、A+(凾QB××(1−)/2)

7、φ1=φ´+((600秒×A/)を度分秒に直した値)

8、1ラジアンを度分秒式の秒単位へ180/π×3600秒=206264.806秒

9、φ1の緯度から曲率半径の表を用い、M1(子午線の曲率半径)を求める。

10、同様にφ1の緯度から曲率半径の表を用い、N1(横の曲率半径)を求める。

11、t1=tanφ1

12、=新点座標Y/0.9999

13、φ1から((206264.806(8番参照)×t1)/(2×M1×N1))×の2乗を引く。

14、更に13番の値から、
206264.806×(t1×(5+3×t1の2乗))/(24×M1×N1の3乗)×の4乗を足す。
その値がφつまり新点の緯度になります。

15、η1の2乗=0.006719×cosφ1の2乗

16、λ0(座標原点の経度)に(206264.806/(N1×cosφ1))×の値を足す。

17、更に16番の値から、
((206264.806×(1+2×t1の2乗+η1の2乗))/(6×N1の3乗×cosφ1))×の3乗を引く。
その値がλつまり新点の経度になります。

18、(206264.806×t1/N1)×から、
((206264.806×t1×(1+t1の2乗))/(3×N1の3乗))×の3乗を引く。
その値がγつまり新点の子午線収差になります。

平均計算

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