高低計算
高低計算は鉛直角の測定をもとに、
計算にて新点の標高をもとめるものです。
高低計算の内容
高低計算は三角関数が分かれば比較的簡単に計算できます。
ただ、トータルステーションやトランシットの器械高(地面からレンズまでの高さ)と、
観測点にたてた測標の測標高(地面から実際観測した測標の位置)
を足し引きする必要があります。
また、地球の曲面補正と光の曲がりに関する補正をしなければなりません。
これは両差と言われるものですが、若干計算は厄介です。
なお、基準点間の距離は球面距離を使います。
(重ね重ね注・器械高は「機械」を誤字った訳ではありません。)
高低計算をする前に必要なのは、鉛直角から高度角を求めることです。
高度角α=90度−((望遠鏡正位鉛直角−望遠鏡反位の鉛直角)/2)
高低計算で求めるのは上図で言えばH2になります。
求めるに知りたい値は左と右の点の高低差です。
2点間の球面距離(図では平面になっていますが・・・。)Sと高度角αを用いて、
高低差を求めます。
tanα=高低差/S
なので、上式を変形して、
高低差=S×tanα
で高低差が求められます。
しかし、あくまでもこの計算は茶色の三角形の高低差なので、
緑の三角形の高低差hを求める必要があります。
求め方は、
h=茶色三角形の高低差+i(器械高)−f(測標高)
になります。(ただし、hに両差kを足して補正します。)
あとは、左の点の標高H1に高低差hを足すと、右の点の標高H2が出ます。
右の点から左の点を観測した場合(反方向)も同じ原理で計算します。
この場合、hの計算式のプラスマイナスは逆になります。hから両差kを引きます。
〜参照・両差の求める式〜
両差=0.0681×球面距離の2乗(km)
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