ありもしない極秘会議/太陽光発電と風力発電の現実数字
/続々々々・渦巻くどす黒い本性(2011年5月11日) |
浜岡原発は結局、中部電力が菅首相の要求を受け入れることとなりました。
しかし、菅首相の決定があやふやな限り、電力不足や原発の風評被害、
それに伴う経済影響は避けられない可能性があります。
で、今回の菅首相の決定は4月上旬から極秘会議で決めていたそうです。
あの・・・、ばれるような嘘をつくのなら本当のことを言って欲しいと思います。
はっきり言って菅首相は極秘会議なんかやってなく、
やっていたとしても高級料亭で雑談程度にやっていただけだと思います。
極秘会議で慎重にやっていたのなら、なんで全機停止発表が唐突になるのでしょうか?
また、浜岡原発全機停止決定に関しての影響を避けるため、
理論武装をしていたと言う事ですが、
全く理論武装などしてなく、あとから「停止決定は浜岡だけだ。」「原発政策に変わりない。」
「震災対策後すぐに復旧する。」など釈明に追われっぱなしですし、
浜岡原発停止後の電力不足、雇用問題、燃料費問題、原発風評被害、
経済影響などの解消プランが全く提示されていません。
前原前外相が国交相だったとき、
いきなり「羽田空港ハブ化」の話をしてあとで釈明に追われた事を思い出しました。
民主党は反省しないのか、同じミスを繰り返してばかりだと言う事がよく分かります。
そして、「中部電力と事前に話をまとめていた」と言うのは完全に嘘です。
じゃあ、何故一旦、中部電力は態度を保留したのでしょうか?
話がまとまっていたのならすんなり中部電力は停止を受け入れた筈です。
菅首相は自身の支持率回復のためなら平気で嘘をつく男なのでしょうか?
だとしたら、何回も言いますが、早く退陣して欲しいです。 |
代替クリーンエネルギーと言っていますが、
どのくらい「代替になる」のか分かっていない方が結構多いように思われます。
(特に原発反対派の方々)
そこで、真面目に現実的な数字を計算してみました。
下の図は2社のソーラーパネルで福島第一原発、
及び浜岡原発の最大出力をすべて賄った場合の、
ソーラーパネル枚数とソーラーパネル敷地面積(シャープは購入価格も)の数字です。

シャープの方が効率が良いので、シャープのソーラーパネルで見てみると、
福島第一原発の最大出力を賄うのに3000万枚以上のソーラーパネルが必要になり、
35平方キロメートル以上の敷地が必要になります。
(ただし、ソーラーパネルは斜めに設置するので、
計算数字より若干狭い敷地で済むと思います。)
福島第一原発の敷地面積はその10分の1の3.5平方キロメートルしかないので、
そこをおもいっきりソーラーパネルで敷き詰めても最大出力は賄えません。
そして、問題は費用ですが、このシャープのソーラーパネルの定価は72450円だそうですが、
実際は6万円前後で販売しているようです。販売価格で購入したと考えると、
1兆8千億円もかかります。(浜岡原発は1兆4千億円)
しかも、これはソーラーパネルだけの費用で、
設置費用や付帯施設の建設、メンテナンス要員の人件費、土地代など全く考慮していません。
太陽光発電の一番の欠点は悪天候時に発電能力が下がり、
夜間は殆ど発電出来ないことです。24時間稼働出来る原子力発電所と比べると、
実際の費用対効果は原子力発電の1/2〜2/3くらいだと思います。

次に風力発電所で福島第一原発の最大出力を賄った場合です。
東京電力八丈島風力発電の風車(最大出力500キロワット)で計算すると、
9392基の風車が必要になります。
お互いの風車がぶつからない程度に設置すると23平方キロメートル程度必要になり、
これも、福島第一原発の敷地全部使っても間に合いません。
(しかも風車は密集すると発電能力が落ちる)
ただ、全基の設置費は現在の相場で1兆1200億円くらいなので、
太陽光発電よりは設置費用が安いです。
風力発電のリスクは風の弱い時に発電能力が下がる事ですが、
太陽光の夜間全く発電出来ないリスクと比べると、
風さえあれば1日中発電出来る風力発電の方が費用対効果があると思います。
ただ、風力発電の最大の問題は騒音問題です。そこの対策費が上乗せされると、
実際はもっと費用が上がると思います。 |
今まで読売新聞に掲載された無責任で馬鹿な識者を何回か紹介してきましたが、
今回は今までで一番酷い識者で、人間性さえ疑ってしまいます。

内閣府経済社会総合研究所所長の小野善康氏です。
まあ、高級官僚と言う人間ですね。

まあ、いつもの通りの復興税のことです。
いつものように「法人税」の提案がありません。
申し訳程度に所得税一律1%提案を出していますが、
何で一律1%なんでしょうか?
復興所得税は累進課税にするのがスジであり、
これでは所得の低い方の負担が増すだけです。
この人の富裕層、財界人媚び売りの姿勢がよく分かります。
また、「景気悪化懸念は増税を逃れるための単なる言い訳」とか書いています。
「逃れる」という表現はなんなのでしょうか?
増税を反対する人は悪い人間のような言い方です。
それに、消費税を増税すると消費が冷え込んで景気が悪化するのは、
経済学的に見て紛れもない事実で、言い訳でも何でもありません。
更にこの人の酷い所は被災地の人の消費税負担も前提に考えている事です。
これでは被災地の方にとって「泣きっ面に蜂」です。

読売新聞の世論調査の数値は世論誘導のため、水増し、改ざんをしているので、
信用出来ません。そんな新聞の世論調査数字を根拠にされても説得力がありません。

この一文が小野氏の人格が分かる一文だと言えます。
この人は「国民を何だ」と思っているのでしょうか?
自民党の中山成彬元国交相(現・たちあがれ日本所属)の
「成田空港における地元住民のごね得」発言となんら変わりありません。
国民を偏見の目で見て馬鹿にするのはいい加減にしろと言いたいです。
もし、目の前に小野氏がいたら私は殴りつけていると思います。
身勝手なのはお前ら高級官僚です。

消費税は社会保障目的が真意ですが、
実際は法人税の減税でその増税分は消えてしまいます。
それでは社会保障制度改革もくそもなく、単なる増税を正当化する方便に他なりません。
つまり、小野氏は社会保障制度なんか全然考えてなく、
「国民は企業のために金を出せ。年寄りは早く死ね。」と言っているのです。
国債の格付けが下がったのは、無駄な予算で国債を発行しているからです。
無駄な予算。それは小野氏のいる内閣府経済社会総合研究所も、
それにあたるのではないのでしょうか?

はっきり言って、内閣府経済社会総合研究所所長の小野善康氏をリストラするだけで、
年間1000万円の復興費用を捻出することが出来ます。
おかしなことを言うだけでろくに仕事をしない高級官僚は少なくとも100人はいると思うので、
その人間を全員リストラすれば年間10億円の復興費用を捻出出来ます。
更に天下りの人間も入れれば相当な金額になります。
それと、こんな馬鹿なことを言う所長がいる、
内閣府経済社会総合研究所は廃止した方が良いと思います。
この機関を廃止するだけで更に年間数億円の復興費用が捻出出来ます。
そう考えると、「復興費用=増税ありき」と言う理論はおかしいことが分かります。 |
菅首相の場当たり的な浜岡原発全機停止決定(2011年5月7日) |
菅首相が中部電力の浜岡原子力発電所の全機停止を決定しました。
まあ、何と言うか、「馬鹿な首相を持つと国民は本当に苦労するんだなあ」
と感じさせる決定です。
浜岡原発は近々起こるとされる東海地震で被害を受ける可能性があるので、
全機停止と安全対策は急務なのですが、全機停止決定の判断に熟慮も相談も何もなく、
ただ、自身の内閣支持率回復目的に決定した事がはっきり分かります。
こんなのだから「すっから菅」とか「空き菅」とか言われてしまうのです。
「浜岡原発を全機停止する判断のプロセス」をすっとばして場当たり的に判断すると、
各方面に無駄な混乱を招いてしまいます。
官房参与を辞任した小佐古氏の忠告に対して、菅首相は全く反省していない証拠です。

兎に角、菅首相の場合、裏の考えがあからさまにミエミエで、
「国民を馬鹿にしているのか。」と言いたくなります。
現在、菅内閣は支持率が低迷していて、震災復興対策、原発対策も不十分で、
菅首相に対する風当たりは強くなっています。
菅首相は何としても支持率を回復して、政権延命をするため、
今回の浜岡原発を何も相談なくしてほぼ自己の独断で決めてしまいました。
なので、「浜岡原発全機停止の決定をしました。じゃあ、これからどうするのですか?」
と言う問いに対する菅首相の答えが無いのです。
菅首相は「きっと電力不足の困難を切り抜けられる。」と言っていますが、
これはあくまでも希望観測で、
その切り抜けられる根拠や数値の提示は全くありません。
つまり、この結果起こることの想定は、電力不足による無駄な経済混乱と、
原発に対する無駄な不安の拡大、風評被害の拡大と言うマイナス面しかありません。
経済が混乱して経済損失が発生したらどうするのですか?
企業を助けるため、法人税減税と消費税増税で切り抜けるおつもりなのでしょうか?
正規のやり方は、関係省庁、地元住民、経済界、国会内、識者、中部電力と相談、
話し合いをし、原発停止による経済面の損失の考慮、社会的影響の考慮、
震災対策の具体案の提示などをして、そのあと、関係法律や指針の策定をし、
原発停止に伴うリスクの払拭と、地震に伴う安全対策計画を確定した上で、
浜岡原発の全機停止決定をすることです。
これなら、混乱も最低限に抑えられる筈です。
はっきり言って、菅首相は首相として基本的なことも出来ないようなら、
退陣した方が余程震災復興対策と、原発対策が進むのではないかと思います。 |
福島第一原発各炉現況その2(2011年5月7日) |
前回の各炉状況から大きく悪化、または大きく改善は特にありませんが、
3号機の温度が再び上昇しているのが気になります。
1号機は格納容器を水で満たして、冷却及び水による放射線遮蔽をする作業を開始しました。
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