
清流を求めて・阿武隈急行14

槻木き電区分所を過ぎます。
卸町駅側はオートトランス単独なのに対し、
東船岡駅側はき電区分所になっているのは、
BTき電区間にも電気を供給しているからです。
このき電区分所からはAF線、NW線、TF線、PF線の4線が出ています。
AF線、NW線、TF線は保原変電所の所で書いた通り、
AF線はATき電線に、NW線は地絡防止地線(AT保護線)に、
TF線はちょっと槻木駅よりですが、
トロリー線に接続されています。
これらの3線はき電区分所用地中ほどにある、
オートトランスに接続されています。
あと、保原変電所、梁川き電区分所にないのがPF線です。
これはPositive Feederの略で、
正き電線と言う意味です。
PF線はこの先のBTき電区間のトロリー線に接続されています。
PF線のみ、き電区分所北側のブースタートランスに接続されています。
BTき電区間は基本、JR側から電気を供給しているのですが、
緊急時などに阿武隈急行側から供給できるよう、
オートトランスとブースタートランスが、
断路器や遮断器を挟んだジャンパー線で結ばれています。
結局、阿武隈急行のATき電方式区間での、
トロリー線への電気供給は、
卸町のオートトランス
保原変電所
梁川き電区分所
あぶくまのオートトランス
北丸森駅〜南角田駅間のオートトランス
そして、この槻木き電区分所の6カ所のみです。
大都市圏の直流路線だったら、3〜4架線柱スパン毎の電力供給なので、
ATき電方式が如何に簡素な設備で済むことが分かります。

ATき電区間でTF線がトロリー線に接続し、
デッドセクションを挟んでBTき電区間になったところで、
PF線がトロリー線に接続します。

BTき電区間になると、右カーブです。
前方にリコーの工場が見えます。

だんだん盛土が高くなっていきます。

住宅が増えていきます。
そして、左カーブです。

県道50線の上を鉄橋で交差します。

JR東北本線の上り線の上を交差します。
交差後は下り勾配になります。
福島駅〜槻木駅間はJR東北本線が54.9qに対し、
阿武隈急行線も54.9qと同じになっていますが、
運賃は何故か阿武隈急行の方が少しだけ安くなっています。
なお、福島駅はJRと阿武隈急行で改札口が異なるので、
福島駅〜槻木駅間を、
JRの切符で阿武隈急行、阿武隈急行の切符でJRに乗ることは出来ません。

JR東北本線の下り線と並ぶと、
白石川を渡ります。

国道4号線の下を交差します。

右カーブを曲がります。

JR東北本線の上り線とも並びます。
阿武隈急行線は真ん中を堂々と走ります。
JR東北本線は吊架線、トロリー線支持が可動ブラケットに対し、
阿武隈急行線は懸垂碍子支持なので違いが分かります。

エアセクションに入ります。
途中、トロリー線に断路器が入ります。
ここから先は吊架線、トロリー線支持が可動ブラケットになるので、
架線の管理がJRに変わることが分かります。
線路を左に振ります。

線路を右に振り直すと、終点、槻木駅です。
25、槻木(つきのき)Tsukinoki

2面3線の駅です。
東船岡駅寄りはJR東北本線との渡り線が無いため、
阿武隈急行の列車は必ずJR東北本線下り線共用の2番線に停車します。
一部この先、仙台駅まで直通列車があるのですが、
大部分はこの駅折り返しになっています。
直通列車が少ないのは色々理由があり、
阿武隈急行の車両数が少ないこと、
阿武隈急行線でICカードが使えず直通利用がしにくいこと、
JR東北本線の仙台南方は、
仙台空港アクセス線、JR常磐線、JR東北本線白石駅方面に列車を振り分けながら、
本数を維持させなければならないので、
阿武隈急行線に本数を振り分けしにくいことが挙げられます。
〜〜〜〜〜
槻木駅の駅舎は結構大きく、
コミュニティプラザが入っています。
跨線橋は岩沼駅寄りにあり、
その先に東西自由通路があります。
東西自由通路があるのは、槻木駅は東側しか入口が無いからです。
柴田槻木は岩沼と柴田船岡の挟まれた位置にあるのですが、
仙台のベッドタウンとして、
住宅が増えつつあります。
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