国鉄ラスト新線・JR京葉線1

JR京葉線は東京駅から蘇我駅までの43.0q及び、
市川塩浜〜西船橋間5.9q(通称・高谷支線)、
西船橋〜南船橋間5.4q(通称・二俣支線)の路線なのですが、
通称・高谷支線と二俣支線は武蔵野線の電車のみが走っているので、
両支線は武蔵野線の末端部のような形になっています。
京葉線は川崎市の塩浜貨物駅から、
京葉工業団地を短絡する貨物線として計画された路線です。
昭和50年に最初の区間である千葉貨物ターミナルから蘇我駅間が開通しました。
しかし、その後は貨物の衰退などがあって、建設が進まない状態でした。
昭和53年と昭和58年には計画が見直され、
貨物輸送以外に旅客輸送も行なう路線として、
昭和61年西船橋〜南船橋〜蘇我間
(旅客輸送は千葉港駅<現・千葉みなと駅>まで)が開通しました。
同時に、千葉貨物ターミナル〜蘇我間は新しく建設した新線に切り替えられました。
なお、この区間の開通が日本国有鉄道最後の開通区間になりました。
国鉄民営化後の昭和63年に新木場〜南船橋間及び、
市川塩浜〜西船橋間が開通し、
武蔵野線との直通運転が開始されました。
また、平成2年に成田新幹線の施設を転用して東京〜新木場間が開通し、
東京〜蘇我間が全通しました。
更に平成3年3月のダイヤ改正で、
外房線と内房線の特急は総武線経由から京葉線経由になり、
スピードアップが図られました。
京葉線は湾岸リゾート地区の観光輸送及び、
千葉の埋立地に造られた大型団地からの通勤輸送を担う事になりましたが、
既存の住宅地を通る埼京線と異なり、
需要予測がしにくい状態だったので、
快速などの優等列車は、平日と休日で停車駅が異なっていました。
しかし、その後、一部の駅で利用客が大幅に増えたのと、
「京葉線は不便だ」と言う意見が旅客から出たため、
快速の停車駅を増やしたり、
平日と休日の快速停車駅をほぼ揃えたりして、
利用しやすいようにダイヤを改正しました。
しかし、その一方で平日の各駅停車の運転区間を縮小したり、
利用率の悪い区間の本数を減らしたため、
利用する区間によってはかえって不便な状態になってしまいました。
特に東京駅から蘇我駅までの端から端までの利用は、
開通当時より大幅に不便になっています。
開通からダイヤのベースが殆ど変わっていない埼京線に比べ、
京葉線はころころダイヤが変わっていて、旅客も振り回される状態が続いています。
当初、外房線と内房線の特急は京葉線の中間駅をすべて通過していて、
京葉線沿線に全く恩恵がなかったのですが、
現在は特急の一部が海浜幕張駅に停車しています。
なお、塩浜貨物駅から新木場駅間は、
臨海副都心の建設が遅れ、開通が後回しにされたため、
結局第三セクターの東京臨海高速鉄道が開通させる事になり、
現在はりんかい線として、大崎〜天王洲アイル〜新木場間が開通しています。



01(JE01)、東京(とうきょう)Tokyo


京葉線の東京駅は他の路線からかなり離れた、
東京駅と有楽町駅のほぼ中間位置の地下4階にあります。
他線からの乗り換えは概ね500メートル程あり、
普通に歩くと10分近くかかります。
特に横須賀線と東京メトロ丸ノ内線からの乗り換えはかなり時間がかかります。
アップダウンも多いので、京葉線のりばへの通路には、
エスカレータとムービングウォークが多数設置されています。
京葉線の東京駅は2面4線で、北側から京葉1番線〜京葉4番線となっています。
特急は殆ど京葉1番線から発車しますが、
その他はランダムになっています。
なお、ホームは成田新幹線用に設計されたものなので、
ゆったりしています。


東京駅の車止め側です。
一応この先、新宿駅方面に延長できるようになっています。
(開通の見込みは全くありませんが・・・。)


東京駅から潮見駅手前までは地下区間です。
この地下区間は「新東京トンネル」で、
4951メートルの長さがあります。
車両とトンネルの壁の左右それぞれの空間が40センチメートル以上あるため、
京葉線を走る列車は先頭後尾車両の非常扉を省略することが出来ます。

02(JE02)、八丁堀(はっちょうぼり)Hatchobori


島式2線の駅で、
ホームの端は上下線の間に壁があります。
通勤利用の多い営団地下鉄日比谷線(現・東京メトロ日比谷線)の
乗換駅と言う事を考慮して、
平日の快速と通勤快速がこの駅停車に対して、
休日の快速マリンドリームとむさしのドリームは通過していたのですが、
現在は快速と通勤快速に統一されたため、
快速関係はすべて停車します。
東京メトロ日比谷線は東京駅よりで交差していますが、
改札階への階段はホーム中ほどにあるため、
東京駅よりの車両に乗っても乗換が便利になるわけではありません。
八丁堀はかつて町奉行の組屋敷があったため、
そこに住んでいる与力や同心は「八丁堀の旦那」と呼ばれていました。
そのため、時代劇ファンにはおなじみの所です。


八丁堀駅のホーム中間地点です。
中間は上下線の仕切り壁がないため、
広々しています。
ルーフシールド工法で掘られている為、
ホームの天井は円弧を描いています。


ここら辺は建物密集地の上、地盤が悪い所なので、
殆どシールド工法のトンネルです。

03(JE03)、越中島(えっちゅうじま)Etchujima


島式2線の駅です。
かつて、武蔵野線直通列車は、この駅と次の潮見駅を通過していたのですが、
2駅だけ通過しても大して時間の短縮にならないのと、
両駅の停車本数が少なくなってしまい、
両駅利用者にとって不便なので、現在は停車しています。
一旦地上に出る必要がありますが、
地下鉄の門前仲町駅は比較的近く、
乗り換えすることも可能です。
駅の南北は東京海洋大学の敷地で挟まれています。
「越中島」と言う地名は、
かつてここら辺に榊原越中守の別邸があったことから名付けられました。
「越中守」と言っても、越中の国司として携わっていた訳ではないので、
富山県と殆ど関連性はありません。


越中島駅を通過する特急電車です。
通過電車はさほどスピードを下げずに通過します。


越中島駅はホーム部だけ開削工法になっていますが、
すぐにシールド工法のトンネルに切り替わります。


やがて地上に出ます。


保線車両用の側線が北側に分かれます。
この保線車両用の側線はJR東日本の東京レールセンターに繋がっています。
東京レールセンターは亀戸駅からの小名木川貨物線の末端部にあり、
同、貨物線は現在、
このレールセンターの資材輸送列車のみでしか使われていません。


カーブを渡り汐見運河を渡ります。

国鉄ラスト新線・JR京葉線2

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