中部電力装柱概要

中部電力は、長野県、岐阜県、愛知県、三重県、静岡県の富士川以西に領域を持つ、
60ヘルツの電力会社です。
中部地方のうち、静岡県富士川以東と山梨県は東京電力、
新潟県は東北電力、富山県と石川県と福井県は北陸電力になっています。



1、中部電力の装柱の特徴

中部電力は東京電力と関西電力圏の中間にあり、
装柱も2つを足して2で割ったような感じです。
腕金はかつてはC型装柱など様々ありましたが、
最近は規格化で同じようなものになりつつあります。

2、引き通し碍子

中部電力は大部分は中実碍子で、
それ以外には塩害地区の耐塩皿碍子があります。
ただ、中実碍子はよく見ると多少違いがあります。
中部電力で一般的に使われている中実碍子です。
ダークブラウンの中実碍子です。
環境や景観に配慮しているのかあちこちで見られます。
塩害地区で使っている、耐塩皿碍子です。
かつて東京電力で使っていた耐塩皿碍子より寸胴です。
全国的にあまり耐塩皿碍子が見られなくなっているので、
貴重な存在と言えますが、中部電力管内ではかなり見られます。

3、耐張碍子

耐張碍子は先端のカバーが大きく、特徴があります。
一般的な耐張碍子です。
先端のカバーが大きいです。
たまに先端のカバーが灰色で、鋭いものがあります。
新しい装柱に多いです。

4、変圧器(トランス)

変圧器は5kVAから20kVAの小型のものが主体です。
しかし、最近は大型化がすすんでいます。
5kVAの小型変圧器です。
かつては電柱の両側に2個配置されていましたが、
最近は形態が増えてきました。
引きおろし線は電線管を使うことが多いです。
中部電力に多い20kVAの変圧器です。
大きさの異なる変圧器です。
変圧器の大きさは様々あります。

5、開閉器

中部電力管内で非常によく見られる開閉器で、
外周がカバーで覆われて無く、中が丸見えのタイプです。
(弊サイトではスケルトンタイプと命名しています。)
上部に避雷器も付けられています。
一般的なタイプもありますが、
こちらは製造会社、バリエーションが豊富で、
場所により結構異なっています。
気中開閉器の他、ガス開閉器もあります。

6、架空地線(グランドワイヤ/GW)

中部電力は東京電力同様、GWキャップが多いのですが、
東京電力とは違ったGWキャップを使っています。
GWキャップ以外には鉤型GWキャップ、鳥居型、腕金のみなどがあります。
鳥居型は東京電力より小型タイプです。
なお、架空地線の支持碍子はピン碍子と耐張碍子です。
中部電力に多いGWキャップです。
腕金を四角錐に組んだような形が特徴です。
腕金1本タイプもあります。東京電力より短めです。
円錐形のGWキャップもあります。
先端が鉤型に曲がっています。

7、高圧線の腕金

かつて中部電力はC型が多かったのですが、徐々に数を減らしています。
それにかわってD型など新しいタイプが出てきました。


数が減りつつあるC型腕金です。

中部電力装柱1

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