公園の楽しみ・飛鳥山公園モノレール

東京都北区飛鳥山公園モノレールは、
公園入り口駅から飛鳥山山頂駅までの0.048qの路線です。
飛鳥山公園は東京都北区の王子駅前にあり、
公園全体が丘陵の上にあります。
勿論、階段で登ってもたいした高さの丘陵では無いのですが、
ご年配の方や体の不自由な方のため、
モノレールが設けられました。
モノレールと言っても、ラックピニオン式の小型のモノレールで、
基本的には業務用に導入される事が多いモノレールです。



01、公園入り口(こうえんいりぐち)Koen-Iriguchi


公園入り口駅はJR王子駅の前にあります。
運転時間は10時から16時までで、
今の所無料で乗車出来ます。
のりばの前には係員がいて、
乗客が来たらモノレールを運転すると言う方式をとっています。
そのため、一般人が勝手にモノレールを動かす事は出来ません。


モノレールの車両(・・・と言うか搬器と言うか・・・)です。
車両を含めて施設全体が福岡県の嘉穂製作所製になっています。
ラックピニオン式と言うと、
岡山県の草刈機メーカー「ニッカリ・モノラック」が有名ですが、
旅客輸送での実績は嘉穂製作所の方があるので、
嘉穂製作所に建設を発注したのだと思います。
嘉穂製作所のラックピニオン式モノレールは基本的に電動で、
制御は交流加減速インバータ制御になっています。
そのため、電力回生ブレーキも使えます。
なお、箱根の対星館のモノレール(渓谷電車)も嘉穂製作所製です。


車内は狭いのですが、
両側に3席ずつ、全部で6席のシートがあります。
その他立ち客を10人乗せる事が出来るので、
定員は16名になっています。
窓ガラスは紫外線カットガラスで薄緑のスモークがかかっているので、
外の景色が緑っぽく見えてしまいます。


上から見た車両です。
この角度からだと車内の様子が分かると思います。
車両の上には冷房装置が付いています。
乗降口は公園入り口駅、飛鳥山山頂駅ともども南側なので、
扉は南側しかついていません。


車内の内装は安上がりのチタニア(チタン化合物)ですが、
アセトアルデヒド、ホルムアルデヒドなどの化学物質を分解する、
防菌・防臭チタニアになっています。
そのため、シックハウス症候群の人でも安心して乗れます。


飛鳥山公園モノレールのレールです。
レールの裏側には歯車を噛み合わせるギザギザがあります。
右側の3本の線は架線で、三相交流三線式になっています。


公園入り口駅を発車します。
のりばにはホームゲートがあります。


のりば以外の傾斜角度は24度です。
パーミルに換算すると約445パーミルになります。
嘉穂製作所のラックピニオン式モノレールは、
最大50度(約1192パーミル)の勾配が設定出来ます。
計算上では、水平距離が3キロメートル強あれば富士山の頂上まで線路を敷くことが出来ます。
箱根登山鉄道の80パーミルが緩やかに感じてしまいます。


路線は緩いカーブになっていて、
飛鳥山の裾に沿って走ります。
前の道は国道122号線で、
タイミングが合えば路面を走る都電荒川線の車両を見ることが出来ます。


車両の速度は時速1.8キロメートルなので、かなりゆっくりです。
公園入り口駅側は一応ものすごく浅い切通しになっています。


切通しを抜けます。


飛鳥山山頂駅に到着です。大体時間は2分程度です。
この路線は48メートルしかないので、
余裕で公園入り口駅が見えます。

02、飛鳥山山頂(あすかやまさんちょう)Asukayama-Sancho


飛鳥山山頂駅ののりばは屋根があるだけの簡素な造りになっていますが、
ホームゲートはちゃんと設けられています。
駅の場所は公園の北の端なので、
公園の中心部へは200メートルほど歩きます。

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