雷都を貫く・宇都宮ライトレール5

11、清原地区市民センター前(きよはらちくしみんせんたーまえ)
KiyoharaDistrict-CivicCenter


路面電車の場合、
基本的に運賃回収箱の関係で相対式ホームにするのですが、
この駅は珍しく島式2線になっています。
ライトラインの利用客の大部分はICカードの利用を想定しており、
現金支払いは少ないとみられています。
そのため、運賃回収箱の位置に合わせて
進行方向左側にホームを設置する必要性は低くなっています。
現金支払いの場合、
一番前の扉のみの降車になっている一方、
ICカードはすべての扉から降車できます。
ただ、いざ開通すると、想定より現金支払いが多く、
ICカード利用でも家族分引き去りなど、
運転士がICカードリーダーの設定を打ち込む必要が多く、
前方扉付近の混雑やダイヤ遅延の原因になっています。
この駅は清原工業団地の中心部に位置しています。
駅の北西、北東、南東はすべて工場敷地で、
南西に清原地区市民センターと清原中央公園、
そして清原球場などがあります。
なお、この駅はトランジットセンター併設駅で、
駅の北の隣接地にバス・タクシーのりばがあります。


清原地区市民センター前駅を出ると、
半径30メートルの左急カーブで曲がります。
ライトラインは新しく、線路のスラックなどの狂いも少ないので、
比較的フランジ接触音が少ないのですが、
さすがにここではチーンと言う音が聞こえます。


清原中央通りの横を走ります。
ここら辺は比較的広めにとってあった緑地緩衝体の場所に線路を敷設しています。


右手の敷地が住友ベークライトからキャノン宇都宮事業所に変わります。


写真には写っていませんが、
ここら辺の清原中央通りを挟んで反対側には、
ライトラインの清原変電所があります。
引き込みは今泉変電所と同じく、
別系統の配電線を2回線引き込んでいます。


軌道が舗装になり、
下り線の線路が分岐すると、グリーンスタジアム前駅です。

12、グリーンスタジアム前(ぐりーんすたじあむまえ)Green-Stadium


2面4線の駅ですが、
南側に下り線の島式2線、
交差点を挟んで北側に上り線の島式2線があります。
各々反対の線はそのホームの横を通過します。
この駅折り返しの列車が設定されているのですが、
配線の関係で下りホームで下り乗客を降ろした後、
交差点先の渡り線で上り3番線(ホーム西側の線)に停車して、
上り乗客を乗せて発車する形になっています。
平石駅同様2面4線になっているのですが、
これは折り返し列車が折り返し時間で停車している間、
線路を塞がないようにするためにしているのであり、
基本的に優等列車の緩急接続のためではありません。
ただ、最初の計画では優等列車の運転も計画されていたので、
この施設が緩急接続のためと期待している人もいます。
この駅は栃木県グリーンスタジアムサッカー場の最寄り駅です。
グリーンスタジアムサッカー場は、
Jリーグチームの栃木SCのホームグラウンドなので、
試合時は観戦客で混雑します。
そのため、試合に合わせて臨時列車が設定されます。
周囲は工業地帯で、南側はキャノンの宇都宮事業所、
北側はカルビーなどの工場になっています。
そのため、工場従業員の利用が多いのですが、
東側には住宅団地があるため、
そこからの住民の利用もあります。


交差点を渡ります。


上り3番線への渡り線が分かれ、
上りグリーンスタジアム前駅ホームの横を通過します。


上り線が収束し、右カーブです。


道路をいくつか交差しますが、
何れも遮断器が無い踏切です。
ただ、警報装置だけはあります。
ライトラインは専用軌道区間を中心に結構踏切があるのですが、
遮断器のある踏切は全く無く、
通常の鉄道の踏切にあるクロスマークや、
黄色と黒の縞縞も見ることが出来ません。
これが、専用軌道でも高速で走れない原因になっています。


2番目の踏切で舗装軌道からバラスト軌道になります。


右手は長府製作所の工場です。


3番目の踏切少し手前から30パーミルの下り勾配になり、
歩道橋の下を交差します。


線路を右に振ります。


途中から30パーミルの上り勾配に切り替わります。


高架に上ります。
この少し先で用水路のように狭い刈沼川を渡ります。

雷都を貫く・宇都宮ライトレール6

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