
ドアの向こうで・東京メトロ南北線1
東京メトロ南北線(7号線)は、目黒駅から赤羽岩淵駅までの21.3qの路線です。
路線自体は新しいのですが、計画は昭和37年に出来上がっていました。
しかし、特に繁華街を通る路線でもなく、
郊外路線の混雑緩和などの建設急務路線でもなかったので、
建設が先延ばしにされました。
昭和59年にやっと着工され、平成3年に駒込〜赤羽岩淵間が開通しました。
営団地下鉄はこの路線で色々新機軸を投入しました。
先ずはATOによるワンマン自動運転です。
ATOは今の東京メトロ日比谷線で試験的に行なっていたのですが、
信頼性がなかったので、実用には至りませんでした。
しかし、技術の発展とともに、ATOの信頼性が向上したので、
南北線で本格導入になったのです。
次にホームドアの設置です。
ホームドアは列車の進入による風を防止するとともに、
ホーム転落事故を防ぐことが出来ます。
しかし、ホームドアの地下鉄採用は、
この後に開通した京都市営地下鉄東西線で導入しただけで、
その後の新規路線には採用していません。
(新交通は積極的に導入していますが。)
これは、運転士やホーム駅員の視通がホームドアだと悪いのと、
設置にコストがかかるのと、ホーム壁にある広告が見えにくいのと、
鉄道ファンや子供に不評(これは??)だったからです。
そのため、南北線と共通に運用している、
都営三田線、埼玉高速鉄道線、東急目黒線は、
ホームドアでなく、半分くらいの高さのホームゲートを採用しています。
今は、ホームゲートの方が主流になっています。
平成12年に全線開通し、
東急目黒線と相互乗り入れになりました。
東急目黒線には都営三田線も乗り入れる関係で、
南北線の目黒〜白金高輪間は、都営が第二種鉄道事業者になっています。
ただ、これは、運賃面で都営三田線利用者に不利にならないようにするための措置で、
駅の設計、管理等から考えると、東京メトロの路線と考えた方が正しいです。
なお、東急目黒線は沿線に踏切があるのでATO運転は出来ず、
代わりにTASCを使っています。
平成13年には埼玉高速鉄道とも乗り入れ開始になりました。
埼玉高速鉄道は7号線の延長線ですが、
東京都から出てしまうので、埼玉県が主体となる第三セクターになりました。
南北線とは共通運用で、
こちらもATOワンマン自動運転になっています。
この路線は大きな繁華街やオフィス街を通らず、
乗り入れ先の埼玉高速鉄道や東急目黒線の流れ込みも比較的小さいので、
東京の地下鉄では一番閑散としています。
01(N01)、目黒(めぐろ)Meguro

目黒駅は島式2線の駅です。
この駅の管理は東急が行なっているので、
ホームドアではなく、ホームゲートになっています。
南北線の直通客も多いですが、
JR山手線に乗り換える人も多いです。
目黒駅はギリギリ目黒区ではなく、品川区にあります。

目黒駅を出るとすぐ急カーブになります。
この先で架線はコンパウンドカテナリーから剛体架線になります。
02(N02)、白金台(しろかねだい)Shirokanedai

相対式2線の駅です。
新しい地下鉄路線で相対式ホームは珍しいと思います。
しかも、この駅は相対式なのに開削工法でなく、
三連型駅シールドと言う、
3つのシールドカッターがついたシールドマシンで掘っています。
そのため、建設費はかなりかかっていると思います。
白金台は洒落た高級住宅地です。
「シロガネーゼ」と言う言葉から「しろがねだい」と言ってしまう方が多いのですが、
正式には「しろかねだい」と「か」は濁りません。
近くには明治学院大学と東大医科学研究所があります。

A線ホームからB線ホームを見ます。
障害物検知装置の形状が分かります。

(目黒駅方面撮影)
こちらは目黒駅方面ホームです。

南北線の駅はホームドアがあるため、
車両の撮影が殆ど不可能に近いのですが、
相対式の白金台駅や王子神谷駅は、
反対側ホームからこのように車両を撮影できます。

白金台駅を出ます。
03(N03)、白金高輪(しろかねたかなわ)Shirokane-Takanawa

2面4線の駅です。
ここで南北線と都営三田線が分かれるので、
それぞれ列車を接続しています。
目黒駅方面からの列車が南北線に行く場合は始発の都営三田線の電車と、
目黒駅方面からの列車が都営三田線に行く場合は始発の南北線の電車と、
それぞれ接続しています。
この駅の計画時の名称は清正公前(せいしょうこうまえ)駅だったのですが、
清正公こと覚林寺が白金台駅と白金高輪駅の中間地点にあって、
完全な最寄り駅とは言えないのと、
白金や高輪の住民の思惑が絡まり、
今の合成駅名になりました。
白金には白金台駅、高輪には高輪台駅もあるので、
ややこしいと言えばややこしいです。
駅は白金と高輪の境にある、白金一丁目交差点下にあります。

(目黒駅方向撮影)
こちらは目黒駅方面ホームです。
この駅どまりの電車は目黒駅方面行きの電車と接続しています。
なお、白金高輪駅は白金台駅方向に引き上げ線があります。

白金高輪駅のホームドアです。
枠は駅カラーで塗装されています。
扉が開くと、上の赤いランプが点灯します。
〜〜〜〜〜
白金高輪駅を出ると、都営三田線と分かれます。
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