
都心から団地へ・都営三田線1
都営三田線(6号線)は、
白金高輪駅から西高島平駅までの24.2qを結んでいます。
その他、第二種鉄道事業線として、目黒駅から白金高輪駅間の2.3qがあります。
ただ、目黒駅から白金高輪駅間は、第ニ種鉄道事業線なので、
線路や施設などの所属は東京メトロ南北線になっています。
三田線各駅から目黒駅方面に乗る場合は、
特例として都営の運賃が適用されると言うややこしい状態になっています。
6号線は元々は、西馬込付近から志村付近までの路線として計画されました。
1号線(都営浅草線)と同じ規格で造る予定でしたが、
東武東上本線と東急池上線からの乗り入れの打診があったため、
急遽大幅な計画変更をしました。
泉岳寺〜西馬込間は6号線から1号線に変更し、
軌間も、1号線が1435ミリで建設したのに対し、
6号線は1067ミリで建設しました。
更に、車両幅も1号線が18メートル車対応に対し、
6号線は20メートル車対応にしました。
しかし、建設最中に東武も東急も乗り入れ計画を白紙にしてしまいました。
東武白紙理由は、6号線に乗り入れても迂回になるだけでメリットがない挙句、
東武百貨店のある池袋を通らないと言うデメリットがあったこと、
大和町(現・和光市駅)駅から志村(現・高島平駅)駅の間を、
東武自身で造らなければならなかったからです。
一方、東急の白紙理由は、
混雑緩和が急務だった東急田園都市線(今の大井町線も含む)が、
急遽新設計画の11号線(半蔵門線)に直通することになり、
池上線への乗り入れメリットが無くなったからです。
折角乗り入れ先のために、1号線と違う規格で造ったのに、
両社とも白紙にされて、東京都側は激怒したそうです。
また、背景には、「乗り入れは都営より営団」と言う黒い密約があったため、
余計東京都は両社に不満を抱いたのです。
そんな中、先ず昭和43年に巣鴨〜志村(現・高島平駅)間が開通しました。
その後、延長を繰り返し、昭和51年に当初東武が造る予定だった、
高島平〜西高島平間も都営で開通させ、三田〜西高島平間が開通しました。
昭和53年、都営10号線が開通するにあたり、
1号線とともに路線名の愛称を公募によって決められ、
都営6号線は、都営三田線になりました。
それから、長い間、乗り入れ相手もないまま、独立独歩の路線になっていましたが、
昭和60年、三田線に新しい計画が立てられました。
内容は、三田〜清正公前(現・白金高輪駅)間を建設し、
そこから先は7号線(現・東京メトロ南北線)で目黒駅まで乗り入れ、
更にその先は東急目蒲線(現・東急目黒線)に乗り入れるというものです。
東急が乗り入れ相手を7号線と三田線両方にしたのは、
元々、三田線は東急の路線に乗り入れるために造られたことと、
7号線はあまり良い区間を通ってなく、東横線の混雑緩和には、
日比谷駅や大手町駅を通っている三田線が必要だったからです。
この計画により、三田線は本来の規格が生かせるようになりましたが、
7号線の計画が後回しにされたため、なかなか着工にはなりませんでした。
しかし、平成12年にやっと目黒〜三田間が開通し、
都営三田線は営団南北線を介し、東急目黒線に乗り入れることになりました。
三田線の規格は営団南北線方式に統一され、ATOによるワンマン運転になりました。
ただ、営団南北線で採用されたホームドアは資金の関係や、
営業路線の工事の複雑さから途中までの高さのホームゲートにしました。
また、都営側は8両編成を営団に要望したのですが、
営団側が営団南北線は当面6両編成で輸送力が足りると主張したため、
とりあえず6両編成のままにしました。
ただ、将来的には8両編成まで増やす準備はしてあります。
現在は、白金高輪駅で大体半数が折り返し、
半数が東急目黒線に乗り入れています。
最初、三田線の車両は赤い帯を巻いていたのですが、
路線カラーを制定するとき、赤が丸ノ内線になったため、
三田線はもう一つの原色の青になりました。
そのため、全車両の帯を青に張り替えました。
ただ、今も赤に未練があるのか、
6300形電車の青のアクセントは赤になっています。
01(I01)、目黒(めぐろ)Meguro
02(I02)、白金台(しろかねだい)Shirokanedai
目黒駅と白金台駅は東京メトロ南北線と全く同じなので省略します。
東京メトロ南北線の項でご紹介します。
03(I03)、白金高輪(しろかねたかなわ)Shirokane-Takanawa

(白金台駅方向撮影)
写真は南行ホームです。
白金高輪駅は、2面4線になっていて、
外側が三田線、内側が東京メトロ南北線になっています。
三田線の電車がこの駅どまりの場合は、
東京メトロ南北線から来る目黒駅方面の電車と接続します。
また、三田線が目黒駅方面に行く場合は、
この駅どまりの東京メトロ南北線の電車と接続して発車します。
白金台駅よりに引き上げ線があり、
三田線も南北線もこの駅どまりの場合は、
その引き上げ線に一旦引き上げます。
白金高輪駅は白金と高輪の丁度中間点にあります。

こちらは北行ホームで、
やはり外側が三田線、内側が東京メトロ南北線になっています。
三田線の電車がこの駅始発の場合は、
目黒駅方面からの東京メトロ南北線の電車と、
目黒駅方面からの三田線の電車の場合は、
この駅始発の東京メトロ南北線の電車と接続しています。
駅の管理は東京メトロが行っているので、
ホームの仕様などは東京メトロ南北線タイプになっています。
そのため、ホームドアがあり、架線は剛体架線になっています。
白金高輪駅を出るとすぐに南北線と分かれます。
三田線はあまり良い経路を通ってなく、
次の三田駅までは私有地の下を通る区間もあります。
04(I04)、三田(みた)Mita

(白金高輪駅方向撮影)
南行ホームです。ホームは緩いカーブになっています。
三田駅は上下2層式になっていて、地下2階が南行ホーム、
地下3階が北行ホームになっています。
三田線の三田駅は日比谷通りの下に、
浅草線の三田駅は国道15号線の下にあるため、
乗り換えはあまり便利ではありません。
また、JR田町駅との乗り換えも便利ではありません。

北行ホームです。やはり緩いカーブになっています。
南行・北行とも線路東側にホームがあります。
なお、この駅からホームゲートになり、
架線はフィーダメッセンジャーカテナリーになります。

三田駅を出ます。次の芝公園駅の明かりが見えます。
05(I05)、芝公園(しばこうえん)Shiba-Koen

相対式2線の駅です。
駅名通り芝公園のすぐ前に駅があります。
なお、この駅の下で大江戸線が交差しているのですが、
大江戸線に接続駅はありません。

芝公園駅を出ます。日比谷通りを北上します。
06(I06)、御成門(おなりもん)Onarimon

島式2線の駅です。結構ホームは狭いです。
駅前に増上寺の御成門があります。
また慈恵医大の最寄り駅です。

御成門駅は副名称に「東京タワー前」と入っていますが、
東京タワーまでは結構歩きます。
東京メトロ日比谷線の神谷町駅の方が東京タワーに近いです。

御成門駅を出ます。
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