大特集・利根川水系の水力発電所1

利根川水系は吾妻川や片品川、そして小規模な支流の広瀬川など、
やたらに水力発電所のある河川が多いのですが、
本流の利根川も結構水力発電所があります。
どちらかと言えば大味の発電所が多いのですが、
地下揚水式発電所で大出力の玉原(たんばら)発電所や、
巨大サージタンクの佐久発電所など個性的な発電所も見られます。





TAKE1、東京電力・矢木沢
最大出力240,000kW/昭和40年完成


矢木沢発電所に行くには、ダム管理用道路を通ります。
しかし、通常は一般の自動車も通行可能です。


管理用道路のゲート前にある看板。
12月から翌年4月までは通行出来ません。


矢木沢ダムです。かなりの高さがあるアーチダムです。
重力式ダムと違ってほぼ垂直のダムなので、
ダム上から下を見ると迫力があります。
高所恐怖症の方は下を見ないほうが良いです。
矢木沢発電所は矢木沢ダムの下にあります。


矢木沢ダムによってせき止められた湖は奥利根湖で、
利根川の湖では一番奥にあります。
上流の河川が小さい沢ばかりなので、
渇水時は真っ先に貯水率が下がる湖です。


そして矢木沢発電所です。
発電所への道路は立ち入り禁止なので、ダム上から撮影しました。
導水管から出る水の量は桁違いに多いです。
なお、この発電所は奥利根湖(上池)と洞元湖(下池)との揚水式発電所になっていて、
電力供給過剰時に下池の水を発電電力を使いポンプで上池へ吸い上げ、
電力不足時に備えています。
送電線は建物の上のガス絶縁開閉装置から出ています。


矢木沢発電所から出る送電線は2導体2回線の送電線です。
さすが矢木沢ダムの発電所です。

TAKE2、群馬県営・奈良俣
最大出力12,800kW/平成元年完成


奈良俣発電所はフィルダムの奈良俣ダムの真下にあります。
ダムの落差を利用して発電しています。


奈良俣発電所は崖沿いの狭い所にあります。
ただ、付近は遊歩道になっていて、建物のすぐ横まで行けます。
発電所の変電所は建物の上にあり、
1回線の送電線が出ています。


ダム側(裏側)から見ると建物の上の変電所部分がよく見えます。


奈良俣発電所の水利使用標識です。
河川の名前は「楢俣川」で字が異なります。
発電用水利使用権は概ね30年で、
平成元年に出来たこの発電所は平成28年まで許可されています。

大特集・利根川水系の水力発電所2

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