JR新大宮変電所
JR大宮駅を新幹線で北に向かうと、
東北新幹線と上越新幹線が分岐する地点があるのですが、
その手前の高架下に新幹線用の変電所があります。
埼玉新都市交通(ニューシャトル)の沼南駅の高架下に大きな変電所があります。
この変電所はJR東日本の新大宮変電所(場所は上尾市)です。
「新」と付いているのは、新幹線の変電所という意味で、
在来線の変電所と区別するために付けることがあります。
この変電所はJR東北・上越新幹線に電気を供給している変電所です。
送電線の立ち上げ部分です。
地中送電線を引き込んでいるようですが、
どこから来ている送電線かは分かりません。
近くにある東京電力上尾変電所から来ている可能性もあるのですが、
JRは独自の送電線網もあるので、
断定は出来ません。
なお、引き上げ部の一次側は2導体なので、
27万5千ボルトと思われます。
送電線を立ち上げた後、計器用変成器、
デッドタンク型遮断器(断路器代わり?)と通り、
建物と一体化した遮断器を通ります。
そして、もう一度計器用変成器を通した後、
避雷器と線を分けながら、門形鉄構に引き上げます。
変圧器です。二次側に昇圧変圧器が見当たらないことから、
ルーフ・デルタ結線変圧器と思われます。
この変圧器は前方に油圧冷却装置が独立してある大きな変圧器で、
この変圧器で単相交流5万ボルト(実際は6万ボルト程度で出力)に降圧します。
なお、この変圧器の後ろの鉄構の次の鉄構下(写真左側)に
昇圧変圧器があったことが、
昔の空中写真から確認できます。
二次側の部分です。
3方向建物に囲まれた間に断路器や遮断器などがあります。
建物内は計器用変成器などがあり、測定盤や制御盤、
ケーブル障害位置測定装置(ロケータ)などがあると思われます。
高架上の新幹線架線柱に向けて分岐する、
単相交流線(ATき電線「F線」は5万ボルト、
トロリー線「T線」は2万5千ボルト、帰線「R線」)です。
この角度で本数を数えるのは至難の業なのですが、
手前と奥それぞれ12本づつ、
合計24本が分岐しているようです。
地絡防止地線(AT保護線「N線」)は鉄柱上部で接続されています。
こちらは手前と奥それぞれ4本づつ、計8本が接続されています。
地絡防止地線は一見、変電所側の架空地線に繋がっているように見えるのですが、
下に引き下げていて、直接接続されていません。
変電所から分岐した線は、
JR東北・上越新幹線の架線柱に接続されています。
24本の内訳は、
新青森駅・新潟駅方向
ATき電線4本
トロリー線6本
東京駅方向
ATき電線4本
トロリー線6本
の計20本と、
4本の線路に接続されている帰線4本のようです。
実際の線の配列は異なると思うのですが、
線の内訳は上の図のようになります。
セクションの位置が東北新幹線と上越新幹線で異なり、
上越新幹線は熊谷駅側(北足立郡伊奈町)、
東北新幹線は大宮駅側(上尾市)にあります。
セクションを2つ以上で区切っているのは、
1つのセクションだけだと前後区間に微妙な位相差があるため、
加速等をさせることが出来ないためです。
それぞれの区間をスイッチングで切り替えることにより、
セクション区間でも惰性走行せずに走らせることが出来ます。
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