京北変電所と花畑変電所14


隅田線3号鉄塔です。
この鉄塔で北西方向(写真左)から来る花川線と合流しています。
このことから花川線は直接江戸川変電所に接続していない事になります。


隅田線の4号鉄塔は甲乙2基に分かれている、
槍出の鋼管鉄塔です。
高さは45メートルあり、遠くからでも目立ちます。
西側の2号線が乙鉄塔(写真左)で、東側の1号線が甲鉄塔(写真右)です。


隅田線4号鉄塔甲乙は道路の両側にそれぞれあります。
この鉄塔の設置は昭和55年9月で、
それ以前は乙側に通常の四角鉄塔がありました。
道路はその鉄塔を避けるように曲がりくねっていたようです。


隅田線6号鉄塔です。
隅田線の大部分は古い鉄塔で、
住宅の高層化に伴い、継ぎ足されている鉄塔が多いです。


白鳥線と奥戸線の引き出し部分です。
上から白鳥線が、
下から奥戸線が出ています。


白鳥線が上の2回線、奥戸線が下の2回線です。


白鳥線と奥戸線は南東の方向に向かっています。


白鳥線3号鉄塔です。
上の白鳥線は腕金の長さがまちまち(オフセット)で、
下の奥戸線は片側が耐張碍子、もう片側が懸垂碍子となっていて、
はっきりしない形態になっています。


白鳥線4号鉄塔です。
上の白鳥線の1号線(写真左の回線)は次の分岐鉄塔で上の方になるため、
碍子が電線の張力により上に向かないよう、
錘が吊り下げられています。
下側の奥戸線は3号鉄塔と同じように、
片側耐張碍子、片側懸垂碍子になっています。


白鳥線4号鉄塔の後は、写真の鉄塔になります。
この鉄塔は花総線の21号鉄塔で、
上の白鳥線は花総線に接続されています。
白鳥線は花総線に江戸川変電所からの電気を供給する送電線と言うことになります。
この鉄塔を見ると下に送電線を引き下げているのですが、
奥戸線下の耐張碍子から先は無く、
奥戸線にも接続されていません。


奥戸線は花総線21号鉄塔から独立鉄塔になります。
花総線はすぐに南東の方に分かれていきます。
奥戸線は矩形鉄塔が多く、
形状からかつては4回線支持していたようです。


奥戸線8−1号甲乙です。
この鉄塔は甲乙2基に分かれています。
奥戸線はちゃんと架空地線があるのですが、
この8−1号甲乙の鉄塔は高さが低いため、上をスルーしています。
なお、奥戸線8−1号甲乙鉄塔は地中線を引き下げています。


奥戸線8−1号甲乙鉄塔下には避雷器があり、
制御盤には「京成青砥線」の表示があります。
地中線は京成青砥線で、京成電鉄本線に電気を給電していることになります。


奥戸線9−1号鉄柱です。
奥戸線9号鉄塔と10号鉄塔の間にある京成電鉄本線の線路が高架化されたため、
送電線の高さが高くなるよう、9−1号鉄柱が新設されました。
奥戸線9−1号鉄柱は一番下の腕金が間延びしていて、
腑抜けな感じがします。


奥戸線10号鉄塔です。
この先も矩形鉄塔が続きます。



〜コラム〜

「送電線の電圧は碍子の個数で判断してはいけない!!」

あちこちのサイトを見ると、碍子の個数で送電線の電圧を判定しているのですが、
碍子の個数で電圧を判定すると間違える場合があります。
と、言うのは碍子の個数は電圧だけで決めているのではないからです。
送電線の電圧は基本的に変電所の組立・構成(一次側・二次側など)から判断します。

〜碍子の個数で電圧を判断してはいけない要素〜
1、山間部より市街地は碍子の個数が10〜20%程多くなっている。
2、碍子の汚染(塩、煤煙など)が酷い地域は碍子の個数が多くなっている。
3、将来の昇圧に備えてあらかじめ碍子を多くしている。
4、昔は電圧が高かったのが、送電経路の組み替えにより電圧が低くなっている。

我々送電ファンは電圧を間違えても特に損害はないのですが、
建築物、構造物などの離隔距離などを計測する場合は、
ちゃんと電力会社に問い合わせた方が良いです。

なお、電圧は送電線の長さ、ケーブルの太さなどで微妙に異なり、
6万6千ボルトと言っても、6万ボルト〜6万6千ボルトの幅があります。

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