
新所沢変電所と中東京変電所1
今回も送電マニアにとってはベタな観光地の、
新所沢変電所と中東京変電所、新坂戸変電所をご紹介します。
送電ファンなら知っている方が多く、
「なんだ今更。」と言う感じですが、
各サイトバラバラに特集して分かりにくい部分があるので、
変電所だけに焦点を絞って特集します。

新所沢変電所と中東京変電所は隣り合っていて、
2キロメートル程しか離れていません。
そのため訪問しやすく、
多くの送電ファンが訪れています。
最寄り駅は東武越生線の西大家駅です。

先ずは新所沢変電所です。
「新所沢」と言っても埼玉県所沢市にあるのではなく、
埼玉県鶴ヶ島市にあります。
超高圧変電所は一次変電所や配電変電所と被らないよう、
あらかじめ「新○○変電所」と名付けるのが一般的です。

新所沢変電所のマイクロ波アンテナです。
新所沢変電所は2基アンテナがあり、
変電所の西側と中央部にあります。
写真は西側のアンテナです。
手前の送電線は中沢線1・2号です。

変電所入口前です。ガス遮断器が見えます。
写真左側の紅白鉄塔はもう1基のマイクロ波アンテナです。
右側の紅白鉄塔は新坂戸線です。

新所沢変電所を南西から反時計回りで見てみたいと思います。
先ずは複導体2回線の中沢線1・2号線(写真手前)と、
同じく複導体2回線の中沢線3・4号線(写真真ん中)を見ることが出来ます。
「中沢」とは地名ではなく、
「中東京変電所」の「中」と「新所沢変電所」の「沢」のことです。
文字通り、中東京変電所と新所沢変電所を結んでいる線です。

変電所の中を見てみます。
奥に水色の建物があるのですが、何でしょう?

新所沢変電所は空気遮断器も一部で使われています。

手前に断路器、遮断器、奥にはコンデンサなどがあります。

4導体2回線の南狭山線です。
新所沢変電所と南狭山変電所を結んでいます。
南狭山線は南狭山変電所から新座変電所、そして、練馬変電所や豊島変電所など、
東京の中心部に直結する重要な送電線です。
この線で事故が起こると大規模な停電が起こる可能性があり、
平成11年には実際この線に自衛隊機が衝突して、
東京の広範囲で大停電が起きました。

南狭山線は1回線毎に新所沢変電所を出ています。
そのうち1回線は中沢線3・4号の7号鉄塔(写真手前)の隣にある、
南狭山線1−1号鉄塔から出ています。

複導体2回線の南川越線です。
新所沢変電所と電源開発の南川越変電所を結んでいます。

南狭山線と南川越線はしばらく一緒の方向に行きますが、
この先でそれぞれの方向に分かれます。

奥に2号主変圧器があります。
前は相毎に分かれていたタイプだったようですが、
最近新しいのに交換したようです。
2号主変圧器は冷却ファンが沢山あるタイプで、
変圧器上のコンサベータもかなり大きいです。
資料によると、新所沢変電所は5台変圧器があるのですが、
4台が100万キロボルトアンペアで、
1台が150万キロボルトアンペアです。
余談ですが、新所沢変電所が完成した昭和49年に、
変圧器の試験稼動をさせたのですが、
その時変圧器の中の絶縁油が帯電し、
破裂事故を起こしたらしいです。
(絶縁油が帯電しては絶縁の意味が・・・。)

新所沢変電所はとにかくコンデンサが多いです。
敷地の中央部のほぼ東西に渡ってずらっと並んでいます。
写真真ん中には1号主変圧器がちらっと見えます。
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