新野田変電所と新京葉変電所1
「西高東低」と言う言葉がありますが、
関東の送電ファンもそういう傾向があり、
どうしても、西側の送電線ばかりに注目がいく傾向があります。
これは、歴史的送電線が西側に偏っていることが原因なのですが、
「変電所」と言う観点から見ると、決して東側はつまらないと言うわけではなく、
むしろ、超巨大変電所の新野田変電所など、
注目すべき変電所が多々あります。
今回は東側(千葉県)の変電所特集を行ないたいと思います。
今回は新野田変電所と新京葉変電所、
それに関連する変電所、開閉所を特集します。
新野田変電所は日本最大出力、最大規模の変電所ですが、
意外と東京直系の送電線系統は少なく、
北葛飾変電所に行く北葛飾線と野田線くらいしかありません。
まあ、超高圧変電所と言うのは、
「超高圧線(50万ボルト以上)」の変電を行なっていれば規模に関わらず、
「超高圧変電所」になるわけで、
中には新飯能変電所など、ただ超高圧を変電しているだけで、
中身は一次変電所とあまり大差が無い所もあります。
新野田変電所は元々は東東京変電所と言う一次変電所でした。
それに超高圧送電線の新京葉線から分岐する新野田線を引き込んだことで、
超高圧変電所に格上げし、
変電所名も新野田変電所になりました。
敷地は道路を挟んで2ヶ所在り、
北側が旧・東東京変電所部分で、
南側が新しく出来た超高圧部分です。
敷地の広さは旧・東東京変電所部分が東京ドーム約3.5個分強、
超高圧部分が約2個分で、あわせて約5.5個分程の広さになります。
最大敷地幅は約680メートルもあります。
この変電所を一まわり見るのに少なくとも1時間はかかります。
で、先ずは旧・東東京変電所部分を見ていきたいと思います。
北西の方角から2回線2導体の送電線が来ています。
東京北線で、北東京変電所と新野田変電所を結んでいます。
超高圧変電所に格上げされる前は、
この送電線が一番の重要な送電線でした。
旧・東東京変電所部分は湖西線以外全部北側から引き込んでいます。
手前が東京北線です。
東京北線引き込み部分です。
旧・東東京変電所は在来方式で、計器用変成器、遮断器、断路器が普通に見られます。
遮断器はガス遮断器が多いのですが、
空気遮断器もいくつか使われています。
東京北線の隣には超高圧線50万ボルトの新野田線があるのですが、
この送電線は旧・東東京変電所部分の鉄構には引き込まれてなく、
旧・東東京変電所の敷地南端で引き下げています。
これについては後ほどご説明します。
新野田線は左の紅白鉄塔から分岐しています。
少し送電線が錯綜していて分かりにくいのですが、
左から右に行く送電線は新京葉線です。
新京葉線は新野田変電所のすぐ近くを通っています。
新野田線はこの紅白鉄塔から新野田変電所までの、
3基0.94キロメートルの短い路線です。
なお、新京葉線の下を通っている送電線は鹿島線です。
手前が新京葉線で、奥が鹿島線です。
新野田変電所の手前のほんの少しの区間だけ並んで通っています。
次は鹿島線です。
新京葉線の鉄塔の下を交差しているのですが、
新京葉線には接続していません。
鹿島線は4導体で鉄塔の立派さから50万ボルトと思ってしまうのですが、
この送電線は27万5千ボルトです。
樹木に囲まれて分かりにくいのですが、
鹿島線は旧・東東京変電所部分に引き込まれています。
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