武蔵赤坂開閉所
たまーに変電所に見えて変電所ではない施設があるのですが、
その一つに開閉所と言うのがあります。
変電所と開閉所の大きな違いは変圧器があるかないかで、
変圧器のある方が変電所、無い方が開閉所です。
開閉所の役割は平たく言えばスイッチを入れたり切ったりするところです。
昔、開閉所は結構あったのですが、
送電路線網の複雑化に伴い変電所に格上げしたところが多く、
なかなか開閉所は見られなくなってしまいました。
有名どころでは新秩父開閉所や新いわき開閉所があるのですが、
どちらも都心からかなり離れています。
じゃあ、「都心から近くてそこそこ有名な開閉所はどこだ?」と言うと、
埼玉県川越市にある武蔵赤坂開閉所だと言えます。
場所的には不便で分かりにくい位置にありますが、
時間的に余裕があるときは行ってみるのも良いかと思います。
武蔵赤坂開閉所は比較的新しい開閉所です。
武蔵赤坂開閉所は2つの送電路線を引き込んで、
2つの送電路線が出ていますが、
厳密に見ると、引き込みは旭ヶ丘線と武蔵赤坂線、
引き出しが中富線で、武蔵野連絡線は現在使われていません。
つまり、武蔵赤坂開閉所の役割は、
旭ヶ丘線+武蔵赤坂線=中富線にさせるところだと言えます。
武蔵赤坂開閉所は東側に旭ヶ丘線(写真左の単導体)の引き込みと、
中富線(写真右の複導体)の引き出しがあります。
この開閉所は新しいので最初からGIS化されています。
整然と並ぶガス絶縁開閉装置です。
変電所の主役は変圧器ですが、
開閉所の主役はコイツです。
一方、武蔵赤坂線はこの紅白鉄塔から引き下げています。
写真では分かりにくいのですが、
この先の武蔵野連絡線とは繋がってなく、
武蔵赤坂線と武蔵野連絡線とのジャンパー線はありません。
しかし、これから何か工事する気配があり、
今後これが変わるかもしれません。
武蔵赤坂線の引き下げ部分です。
武蔵赤坂線はそのまま地中に入ってしまいます。
旭ヶ丘線と中富線のガス絶縁開閉装置に繋がっていると思われます。
開閉所の隅に管理用建物があります。
ウソつきっ!!
「変電設備」じゃないでしょう?書くのなら「開閉設備」です。
まあ、ガス絶縁開閉装置内に計器用変成器があると思うので、
全くウソと言う訳ではないのですが・・・。
それに一般の方には「開閉設備」じゃ危険さが伝わらないし・・・。
武蔵赤坂開閉所を出た武蔵野連絡線と中富線はすぐ交差します。
一方、武蔵赤坂開閉所の北側には、
新座線、旭ヶ丘線、狭山線、下清戸線を併架している鉄塔があります。
一番上から新座線、旭ヶ丘線、狭山線&下清戸線です。
新座線と旭ヶ丘線は何も無いように通っていますが、
狭山線は下清戸線を分岐しています。
新座線は南狭山変電所を出たところから狭山線を併架していたのですが、
この鉄塔から下清戸線併架に変わります。
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