
千歳変電所と和田堀変電所3


そして、中富線と北歳線は地中に引き込まれます。
千歳変電所です。
おーと、その前に中富線の話をしなければならないのですが、
この線は埼玉県日高市にある中東京変電所からはるばる来ている路線です。
中富線の下流は2回線複導体ですが、
上流は2回線単導体の武蔵赤坂線と旭ヶ丘線に分かれています。
これは中富線の増強の際、下流は複導体化して増強したのに対し、
上流は不要不急路線になっていた
武蔵野線(現・武蔵赤坂線)を中富線(現・旭ヶ丘線)の補助路線にし、
武蔵赤坂開閉所で合流する形で増強したためです。

中富線、北歳線の地中引き込み部分です。
空き地を挟んで千歳変電所に入ります。

この変電所は東西南北から送電線を引き込んでいますが、
何れも変電所建物手前で地中に入ってしまいます。

千歳変電所は完全な屋内変電所で、
断路器や遮断器、避雷器は当然ながら、
ガス絶縁開閉装置や調相設備さえも見ることが出来ません。
重要な変電所ですが、
趣味的に見るとテラ面白くない変電所です。
なお、変電所の建物は二つあり、
西の大きい建物(写真に写っている建物)の中に変圧器などがあると思われます。
東のやや小さい建物は実はただの防音壁で、
空中写真で見ると中にガス絶縁開閉装置らしきものがあるのが分かります。

南側から引き込んでいるのは川世線と千南線です。
何れも千歳変電所と南武変電所(神奈川県川崎市高津区)を結んでいます。
千南線は地中から引き上げています。

この川世線の引き下げ部が少し面白いです。

送電線はブロッキングコイルを通しています。
ブロッキングコイルは送電線を通信線として使う際に使うものです。

ブロッキングコイルに接続している2線は計器用変成器にも接続しています。
(写真右側。3本あるのは避雷器です。)

東からは3路線が出ています。
そのうち北堀線だけはやや南から出ています。

あとの2路線の和田堀線と北烏山線は住宅を挟んだ先から出ています。
上が和田堀線で下が北烏山線です。
和田堀線と北堀線は何れも千歳変電所と和田堀変電所を結んでいるので、
北堀線も一緒に併架しても良さそうな気がするのですが・・・。
なお、和田堀線はかつての八ツ沢水力発電所(山梨県上野原市)
からの送電線の番号を引き継いでいるのか、
鉄塔番号がインフレ番号から始まっています。
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