地球楕円体
地球は完全な球体ではなく、
微妙に南北方向につぶれた回転楕円体になっています。
しかも、地表面は微妙に凹凸があるため、
地表各地の凹凸によって標高などの計算が異なってしまいます。
そこで、計算が統一出来る楕円体を仮定する必要があります。
地球における重力の大きさと方向は、
遠心力と引力を合成したベクトルで表せます。
引力=G×地球の質量÷地球の半径の2乗
ただし、G(引力定数)=6.67×(10の−11乗)[立方メートル・キログラムの−1乗・秒の−2乗]
遠心力=(7.292×(10の−5乗)[ラジアン/秒])の2乗×地球の半径×cos緯度
なお、重力と直角に交わっている面をポテンシャル面と言います。
液体は回転すると楕円体になり、
重力と直交します。
このことから、海面を平均化し、波などが起きていない制止した海面にすると、
地球の自転により、その海面は重力に直交する面になります。
この海面に一致するポテンシャル面をジオイドと言います。
陸地におけるジオイドは、
陸に堀や穴を掘って海水を流したものと仮定します。
(ただし、陸に流した分の海における海水の減少は無いものと考えます。)
陸の標高はこの海水面からの垂直な長さを言います。
ただし、ジオイドは地球上の物質の影響により、
細かい起伏が出来てしまいます。
そのため、ジオイドそのもので考えると、
高さなどの基準が場所によって異なってしまう事になります。
そこで考えられるのがジオイドをならして平均化することです。
この平均化した面を地球楕円体と言います。
地球楕円体はベッセル、測地基準系、クラーク、ヘイフォード、など色々ありますが、
日本では準拠楕円体として、改正前はベッセル楕円体、
改正後は測地基準系(GRS80)を使います。
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赤道半径 |
扁平率の逆数 |
ベッセル |
6377397m |
299.2 |
測地基準系(GRS80) |
6378137m |
298.257 |
クラーク |
6378249m |
293.47 |
ヘイフォード |
6378200m |
297.0 |
ヘルマート |
6378200m |
298.3 |
クラソフスキー |
6378245m |
298.3 |
GRS80とWGS84はほぼ同一。
扁平率=(赤道半径−極半径)÷赤道半径です。
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